成長しながら頂点へ。ワイルドナイツのディーンズ監督「みんながすばらしい仕事をした」

　今年1月から約5か月間にわたって熱闘が繰り広げられてきた「NTTジャパンラグビー リーグワン2022」は、埼玉パナソニックワイルドナイツの優勝で幕を閉じ、5月30日に表彰式が開催された。

　初代王者として名を刻んだ埼玉パナソニックワイルドナイツ。トップリーグ時代から通算すると2季連続6回目の優勝である（三洋電機ワイルドナイツ時代も含む）。

「シーズンを最後まで開催していただいた関係者のみなさま、各試合で笛を吹いてくださったレフリーのみなさま、そしてファンの方々、みなさんにお礼を言いたいと思います。ありがとうございます」

　表彰式で、ワイルドナイツの坂手淳史キャプテンは冒頭にそう言った。
　最後のトップリーグチャンピオンであるワイルドナイツは、当然、リーグワンの初代王座を狙い、春からしっかり準備をしてきた。しかし、新型コロナウイルス感染症に悩まされる。開幕から2試合を不戦敗という厳しいスタートだった。

「そこから一つも落とせない戦いが始まった」
　坂手キャプテンはシーズンを振り返る。
「そのなかで、自分たちが目指すところ、そして足もとをもう一度見直すことができて、一つひとつ勝ちながら成長できたと思っています。優勝トロフィーを掲げることができて、本当にチームのみんなを誇りに思うし、ここまで一緒に戦ってきてくれたメンバーに感謝をしたいと思います」

　2014年から指揮を執って4度も頂点に導き、リーグワン2022の優勝ヘッドコーチ賞にも輝いたロビー・ディーンズ監督は、「私がいまこうしてここに立っているのは、ワイルドナイツの仲間のみなさんたちがたくさん、すばらしい仕事をしたおかげだと思っています。ですので、今日この賞をいただけてとても嬉しく思っていますが、チームの代表としてこの賞をいただきたいと思います」と表彰式で喜びを語った。

　ワイルドナイツは2季連続でフェアプレーチーム賞も受賞。規律が整っていて、ペナルティの数が少なかったことも16戦全勝（2試合不戦敗）という成績につながった。

　選手の個人表彰では、堀江翔太がMVPに輝き、ベストフィフティーンにはワイルドナイツから最多の5人が選ばれている。

＜チーム表彰＞
■ディビジョン1（D1）優勝： 埼玉パナソニックワイルドナイツ
■ディビジョン2（D2）優勝： 花園近鉄ライナーズ
■ディビジョン3（D3）優勝： 豊田自動織機シャトルズ愛知

＜優勝ヘッドコーチ賞＞
■D1： ロビー・ディーンズ（埼玉パナソニックワイルドナイツ）
■D2： 水間良武（花園近鉄ライナーズ）
■D3： 徳野洋一（豊田自動織機シャトルズ愛知）

＜フェアプレーチーム賞＞
■D1： 埼玉パナソニックワイルドナイツ
■D2： 三菱重工相模原ダイナボアーズ
■D3： 豊田自動織機シャトルズ愛知

※ ペナルティの数などに応じてポイントに換算し、最もポイントが少なかったチーム