国内 2022.02.14
サンゴリアスデビューのSH木村貴大が、オレンジのリストバンドをつける理由。

サンゴリアスデビューのSH木村貴大が、オレンジのリストバンドをつける理由。

[ 編集部 ]

 木村はこの日、オレンジのリストバンドをつけて試合に臨んだ。そのリストバンドには、あるメッセージが込められていた。
 知人を通して知り合った田中浩章さんの息子、けんちくん(5歳)との出会いがきっかけだった。けんちくんは昨年、「特発性再生不良性貧血」という血液の難病を患った。そしていま、治療で骨髄移植を必要としている。

「けんちくんは去年ラグビーを始めて、ラグビーを好きになったけど、病気でできなくなってしまいました。ラグビーファミリーとして放っておけなくて、骨髄のドナー登録を呼びかける手助けができないかと。試合に出た時に何かできることをさせてくださいと相談していました」

 ドナー登録の際に読むパンフレット『チャンス』がオレンジ色で統一されていたから、木村はオレンジのリストバンドをつけてグラウンドに立った。伝えたい思いは二つだ。
「骨髄移植を求めている子どもたちがたくさんいるということを多くの方に知ってほしいです。そして自分もけんちくんたちと一緒に戦っているよと」

 木村はかねてよりグラウンド外での活動を積極的におこなってきた。それはラグビーの普及活動にとどまらない。
「ラグビー選手の影響力は大きいです。代表になっていない僕でもこれだけの影響力があると感じます。そのスポーツ選手の価値を子どもたちや社会に還元したい。だから現役のうちにする。元気を与えたり、誰かの一歩を踏み出す勇気や活力を届けたいです」

 今回、リストバンドをつけたことで、より多くの人が骨髄バンクを知るきっかけになり、ドナー登録に協力してくれる人の背中を押す勇気につながれば本望だ。

日本骨髄バンクHP▶https://www.jmdp.or.jp/

オレンジのリストバンドをつけて臨む(本人提供)

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