国内 2022.02.06
ピンチに動じない。スピアーズ、1敗同士だったイーグルスに快勝。S東京ベイ 50-21 横浜E

ピンチに動じない。スピアーズ、1敗同士だったイーグルスに快勝。S東京ベイ 50-21 横浜E

[ 向 風見也 ]

「自分たちのなかでレベルの低い試合をした。観に来てくれたファンの方に申し訳ない。次、どう、ふるまうか。チームとしてしっかりとテストしなきゃいけない。どのフィールドポジション(陣地)でプレーしなきゃいけないかも含め、1週間かけて準備してきたつもりですが、それが全く今日のゲームに活かされなかった。それも全部、僕の責任です。しっかり全員が同じピクチャーを見られるように、僕もしっかりレベルアップしていきたい。(選手の)力を出させられるコーチになろうと思っています」

 殊勲者の1人はヘル ウヴェだ。移籍1年目で今季初先発を飾り、自軍キックオフで競り勝ちマイボールを得ること2回。前半13分のワンシーンはイーグルスの反則も招き、一時的な勝ち越しに繋がった(8-7)。代表復帰も期待される核弾頭は、「キックオフについては(蹴る役目の)フォーリーと1日3回は練習した」と笑った。

 際立ったFWはウヴェのみにあらず。水色ジャージィの群れは、走者を掴み上げるチョークタックルを多用。イーグルスの球出しを遅らせた。敗れたFLのコーパス・ファンダイクは、「スピアーズがチョークタックルをすることは想定していました。(走者が)スペースへ走り込み、(援護役がタックラーを)素早くクリーンアウトしたかったですが、それができずに(攻撃に必要な)クイックボールを供給できなかった」と脱帽した。

【筆者プロフィール】向 風見也( むかい ふみや )
1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年よりスポーツライターとなり、主にラグビーに関するリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「スポルティーバ」「スポーツナビ」「ラグビーリパブリック」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)。『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(共著/双葉社)。『サンウルブズの挑戦』(双葉社)。

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