国内 2021.12.04
帝京64-14慶應。3年ぶり10回目の対抗戦優勝決まる。競り合いの前半から、後半一気に6T1PGの完勝

帝京64-14慶應。3年ぶり10回目の対抗戦優勝決まる。競り合いの前半から、後半一気に6T1PGの完勝

[ 編集部 ]

 帝京大は開始1分にノーホイッスルのままチャンスメイク。FWラッシュなどではなく、FWを絡めたラインアタックで、FB二村莞司をインゴールに滑り込ませた。慶應もすぐに「相手反則→PKで敵陣ラインアウト→モール」の鉄板ルーティンを披露。きっちりとその機会を生かして連続トライを奪い(前半5分、18分)、帝京7-14慶應とリード。しかし帝京はここから前半、連続2本のトライで勝ち越す。21-14でハーフタイムを迎えた。

 決定的だったのは帝京大がPGを刻んで(後半5分)迎えた後半11分のトライ。ラインアタックから3番PR奥野翔太が突破、カバーにきたタックラーをいなしながらオフロードでLO江里口真弘にボールを託し、ゴール下に飛び込ませた。G決まってスコアは帝京31-14慶應。30分近くの残り時間と17点差は、粘り強い慶應にとってはひっくり返せない条件ではない。しかしこの日ばかりは、強い帝京FWにスキルで振り切られての失点に、ショックが足にきた。後半は6トライを献上した。

 敗れた慶大の栗原徹監督は「残念だったのは、後半に切れてしまったこと」と振り返り、アイデンティティーを磨き直して大学選手権に臨むことを誓った。同じく慶大のHO原田衛主将の大量失点について「フィジカルもそうだが、あれだけゲインされるとどうしてもディフェンスが寄ってしまい、ずらされて…」とフィールドでの感覚を表した。

 帝京大は選手層の面でも盤石さを見せた。この日は先発メンバーに留学生の名前はなく、要の細木主将は2週前の明大戦でのケガで欠場という構成だった。そのカバーにあたったのがPR奥野だ。前述の後半11分のアシスト以外にも、前半23分にラインアタックに加わって見事な突破。余力さえ感じさせた自軍スクラムも支え、主将の代役以上の働きでプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選出された。

 充実の帝京大は、対抗戦1位校として、大学選手権には12月26日に登場。大東大(リーグ戦3位)、同志社大(関西4位)などの勝者と戦う。

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関東大学対抗戦グループの順位表はこちら(外部リンク:関東ラグビー協会HP)

SO高本幹也。試合運びもキックも安定感を増しつつ、スキルも発揮(撮影:松本かおり)

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