敵将も認めた日本代表の奮闘 マレーフィールドで学びはあった
「本当にテストマッチだったと思う。横浜で試合をした時と同じレベルのプレーを彼らはしてきた。日本のレベルは高かった。2019年と同じだ」
敵将のグレガー・タウンゼント ヘッドコーチは、苦汁をなめさせられたワールドカップから2年ぶりの再戦で勝利したあと、因縁の相手とされる日本代表を素直に称えた。
「日本は本当にプレーの精度が高いし、気持ちも熱いチームだ。フェイズを重ねられると本当にやっかいになる。あれだけボールをキープしてフェイズを重ねるチームは世界でもそうはいない」
日本代表はアタックだけでなく、ディフェンスの奮闘も光った。コリジョン(衝突・激突)の部分で対応できたところもあり、フィジカル的にもトレーニングの成果は出ていた。
その一方で、セットピースは課題だと日本代表のジョセフ ヘッドコーチは見る。
「スクラムに関しては経験のなさで反則を犯したところがあり、ラインアウトは常に自分たちにとってビッグチャレンジだが、体の大きい相手に対して、モールをどういう形で止めていくかということは改善していかなければならない」
次のワールドカップまであと2年。
2019年の日本大会前は、南半球のトッププレーヤーたちを相手とするスーパーラグビーにサンウルブズというチームで参戦して激しい試合を数多く経験できたが、いまはその機会がなくなり、それをどう補っていくかは重要な問題である。
若い選手たちの育成も必要だ。
「魔法のレシピはない」
ジョセフ ヘッドコーチがそう語る通り、これからもハードワークをしっかり続けていかなければならない。
日本代表としての年内の活動は今回のヨーロッパ遠征で終了となるが、選手たちは所属クラブに戻り、1月からはジャパンラグビーリーグワンが始まる。
「このあと、選手たちが国内リーグに戻って成長していくことが重要であり、楽しみにしていきたい」