各国代表 2021.10.31

南北王者同士の激突はNZがウェールズを圧倒! 100キャップのボーデン・バレットが活躍

[ 編集部 ]
南北王者同士の激突はNZがウェールズを圧倒! 100キャップのボーデン・バレットが活躍
2トライを含む活躍でプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれたNZのボーデン・バレット(Photo: Getty Images)


 ラグビーのオータム・ネーションズシリーズが始まり、今年のヨーロッパ王者(シックスネーションズ優勝)であるウェールズ代表と南半球(ザ・ラグビーチャンピオンシップ)を制したニュージーランド代表が激突。カーディフのプリンシパリティ・スタジアムで現地時間10月30日におこなわれた注目の一戦は、オールブラックスの愛称で知られるニュージーランド代表が54-16で快勝した。

 最初に勢いをつけたのは、この試合がニュージーランド代表として記念すべき100キャップ目で、10番をつけたボーデン・バレットだった。前半3分、ウェールズがラインアウトからの攻撃で展開しようとしたところ、中央でインターセプトして約40メートル走り切り先制した。

 その後、ウェールズは大黒柱のLOアランウィン・ジョーンズが負傷で退き、戦力ダウンとなりながらも粘り強くプレーしていたが、ニュージーランドは33分にも攻め込み、ゴール前でNO8アーディー・サヴェアからオフロードパスをもらったSHのTJ・ペレナラがフィニッシュ。18-6で折り返した。

 そして後半の序盤、両チームともペナルティゴールでスコアボードを動かし、21-9で迎えた53分(後半13分)、ニュージーランドはWTBウィル・ジョーダンがカウンターでハーフウェイから抜け、キックを使った鮮やかな個人技でトライを獲得する。テストマッチ11試合で16トライという驚異的な勝負強さを示した。

 一方、意地を見せたいウェールズは60分、敵陣深くに入ってアドバンテージを得ると、SOリース・プリーストランドがディフェンス裏へのキックでインゴールにボールを転がし、CTBジョニー・ウィリアムズが押さえてトライを奪い返した。

 しかしその3分後、ウェールズに反則があってニュージーランドが敵陣深くに入り、ラインアウトから攻めてFLダルトン・パパリイがトライゲッターとなって再び流れを変えた。65分にはWTBセヴ・リースがキックチェイスに競り勝ったあと仲間とのパス交換でフィニッシャーとなり、点差を拡大。70分にはCTBアントン・レイナートブラウンがトライを決めると、78分にはまたもボーデン・バレットがインターセプトからゴールへ走り切り、ニュージーランドが大差をつけ快勝となった。

新型コロナウイルス感染症に気をつけながら、ラグビーの国際試合で盛り上がる(Photo: Getty Images)

 同日、エディンバラ(マレーフィールド)では世界ランキング7位のスコットランド代表が同15位のトンガ代表と対戦し、若い選手たちの活躍もあって60-14と圧倒している。スコットランド代表は11月20日には日本代表と対戦する予定で、オータム・ネーションズシリーズ好発進となった。

 スコットランド代表で最初に魅せたのは、11番をつけてこの試合が代表デビューとなったルーファス・マクリーンだった。21歳の新星WTBは前半6分、タックラーを弾き飛ばすパワフルな走りでディフェンスを破り先制すると、14分にも躍動して連続トライを決めた。

 一方、2キャップ目だった右WTBのカイル・ステインも負けておらず、21分と31分にセットピースからのアタックをフィニッシュすると、ハーフタイム前と試合終了間際にも勝負強くファイブポインターとなり、ひとりで4トライを挙げた。

 スコットランドはBKのエキサイティングな走りだけでなく、FWもフィジカルの強さを発揮し、カイル・ステインと同じ南アフリカ出身で背番号1を任されたPRピエール・スクーマンもパワープレーでデビュー戦トライを決めている。

 ヨーロッパに到着した日本代表は、11月6日にダブリンで世界ランキング5位のアイルランド代表に挑む。

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