国内 2021.10.30
天理大の新SO。松永拓朗を目標にするルーキー・筒口允之の現在地。

天理大の新SO。松永拓朗を目標にするルーキー・筒口允之の現在地。

[ 編集部 ]

 5歳から長与ヤングラガーズでラグビーを始め、中学は長崎ラグビースクールで楕円球を追った。小学時に剣道、中学はソフトテニスもやっていたが、得意とするキックにつながりそうなサッカーはやったことがなかった。
「キック力は公園で蹴ったり、先輩と一緒に取り組んでいて伸びた感じです(笑)」

 高校は長崎南山を選び、昨季は主将としてオータムブロックチャレンジを制す。九州ブロック代表として第100回の花園に出場した(1回戦で東福岡に0-55)。
 天理大への志望は、はじめからではなかった。
「大学のことをあまり知らなくて。スタッフの中村さん(龍、S&Cコーチ)とのご縁もあり、天理大を知りました。天理大は体が小さい選手でも活躍できる。こういうチームで活躍して、関東のチームを倒して日本一になりたいと思いました」

 170㌢、80㌔と上背はないが、「1年から(10番を)取っていこうと決めて入学した」と、早くも昨季日本一のジャージーを着る決意を固めていた。

 春の春季トーナメントから先発を任され、秋の公式戦でもここまで3戦フル出場。近大との開幕戦は「目の前のことで正直、いっぱいいっぱいだった」と語るも、「3試合戦ってキックパスだったり、少しずつですけど周りを見て余裕を持ったプレーができているように思う」と自身の成長をわずかだが感じている。

 夏以降は同じ1年生のSH藤原健之朗とHB団を組むことも増えてきた。その光景は、1年時から活躍してきたSH藤原忍(クボタ)とSO松永拓朗(東芝)の4年前と重なる。
「先輩方から去年の藤原さんや松永さんに比べたら喋れてないから、もっとしゃべれと言われます」

 筒口が目標とする選手もその松永だ。
「まだまだほど遠いけど、努力していつかは追い越せるような選手になりたい」

 偉大な先輩をターゲットに、一つひとつ階段を上る。

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