【ラグリパWest】縁は異なもの味なもの。田中かおり [花園近鉄ライナーズ/庶務]
この野郎、と啖呵(たんか)は切らない。心とは裏腹に笑みを絶やさない。
「偉そうに言わないようにしています」
ラグビー選手は子供、という真理を分かっていらっしゃる。やはり、お母さんだ。
プライベートでは中2の娘・かのこがいる。
「のという字は丸いでしょう。和は大事だと思っています。かのこは鹿の子、シカの子供でもあります。その模様も好きです」
和はラグビーにも欠かせない。今考えれば、娘の名前も楕円球と縁があった。
チームで特に応援している選手を挙げてもらう。
「ラグビーは未だによくわかっていませんが、高島さんや文さんです。かわいいですもん」
高島卓久馬は宗像サニックスに戻って行った。文裕徹(むん・ゆちょる)は同志社出身の新人である。2人はともにプロップ。体重は100キロを超える。
単なるデブ専のようである。
「わーっはっはっはー」
文は実際、いじらしい。
「ジャージーが破れたら、自分で繕ってきます。それくらいやってあげるのに、と思います。そういうところを見ると応援したくなります」
個人トレで久保田早紀の『異邦人』をかけるなど、22歳にもかかわらず、懐メロ好きなのもいい。
チームは来年1月、新規で開幕するリーグワンで、二部にあたるディビジョン・ツーに振り分けられた。
「頑張ってやっているけど、結果がでていません。ちょっと残念です。1日も早くディビジョン・ワンに上がってほしい。何よりも、このチームにいてよかった、とみんなに思ってほしいです」
選手たちとは美味しいお酒にしたい。趣味は飲みながら話すこと。
「好きなのはハイボール。量はロング缶1本くらいです」
500ミリリットル。ほんまですか?
今はコロナも落ち着いてきたので、勝利の前祝いの宴も可能である。ラグビー場界隈には、花園ラグビー酒場、餃子の王将、伊吹そばや焼き肉元など、美味しく、楽しく飲めるお店がたくさんある。
たまにはそういうところで慰労会をしないと。お母さんはいて当たり前だけど、いなくなることもありますから。
大事にしないとね。