「RISE」上を! 2部昇格を目指す 2021東京都立大ラグビー部
2年間に及ぶ新型コロナウイルス感染拡大は全国のすべての学生スポーツへ、特に新入部員獲得で影響を与えている。都立大は昨年4月からオンライン授業となり、対面式も一部は復活しているが、学生がキャンパスにいない状態も続く。もともとラグビー強豪校のように入部希望の学生が押し寄せる状況ではない。丁寧な新入生勧誘で部員を増やしてきた。
2年生は4名(選手3、マネージャー1)、1年生6名(選手3、マネージャー3)。4年と3年合わせて25名(選手18、マネージャー7)の半分以下。
この日、FLでラインアウトジャンパーを務め、2本のモールトライに貢献した2年生の加藤洋人は今年4月に入部したばかり。大阪の府立高津高で楕円球に親しんだ。入学したのはシステムデザイン学部。「東京に来たのは今年春からです。去年1年間は実家。オンラインで授業を受けていた」という。体験入部でラグビーの良さを実感した。
左PR船津丈(仙台三高)は花園出場を果たせなかった思いがある。「高校3年、全国大会宮城県決勝で仙台育英に3-31で負けました。2年のときは決勝で0-59でした。差は縮めたが越えられなかった。大学では不足している部分を鍛えてチームに貢献したい」。悩みは「同じ学部の知り合いができない。ラグビー部の知り合いが多い」ことか。
LO大滝康資も花園を逃した。強豪・國學院久我山出身だ。「本郷に負けました。同期がいろんな大学に進んでラグビーを続けている。対戦したい。部員が少ないがこれまで先輩たちがつないできたものは守っていく」
2年生唯一のマネージャー八木幸音(都新宿高)は部の雰囲気に魅かれた。「ラグビーは体がぶつかりあうスポーツ、魅力を感じます。先輩たちも良い雰囲気」
今季の1年生、畠山友翔(FW希望、都立川高)は楕円球と触れ合うのは初めてだ。これまで水泳・長距離種目を専門にしてきた。長身、体幹もしっかりしている。試合を見つめながら「早くジャージーを着て戦いたい」とデビューを見据える。
首都圏で有力な田園ラグビースクール出身、中原亮太(HO/FL、県湘南高)はリザーブから出場した。「都立大のラグビーは考えてたくさん頭を使うところがある」とラグビーに必要な別の一面に出会った。
丁野真菜(マネージャー、県厚木高)も「やりがい」を感じている。
4年、マネージャー長の西山真奈美(山手学院)は2部昇格とコロナ禍の役割を実践している。「選手の勝ちたい気持ちを支えていく。試合映像も研究して一人一人の動きを撮るなど工夫しています。コロナ感染対策では特に消毒に注意をしている。(健康福祉学部)看護学科のマネージャーが資料を探して対応することも支えになっています」
コロナ禍、2度目のシーズンを迎える。