「RISE」上を! 2部昇格を目指す 2021東京都立大ラグビー部
タックル、ブレークダウンで体を張った今季のスキッパーLO谷村誠悟主将(4年、都青山高)は話す。「後半、モチベーションを上げて勝ちにつながった。4年生が一人一人声を出して引っ張ることができた」。
2季目となる藤森啓介ヘッドコーチ(前・早稲田摂稜高監督)の丁寧なコーチングを受けている。その成果が3連勝につながった。藤森コーチは「きょうはブレークダウンが良かった」。
試合前の木曜日、雨中の練習で都立大は少人数でボール運び、コンタクト、ブレークダウンへの入り方を繰り返していた。上智大戦前の試合は2勝1敗をふまえて。
最初の試合は6月、東京都内の国公立大が競う大会。26-36と東京大に惜敗したが、前半は19-19のイーブンだった。東大が後半、修正をかけ、都立大は対応できなかった。7月、同じリーグ3部のライバルである東京工業大には22-14で勝利。8月は対抗戦Bの一橋大を19-12と接戦を制し、連勝をとげた。東工大、一橋大に勝ったのは部史上初めて。「うちと上位とはフィジカル、スタミナが違う。最後に負けてしまう。練習では、藤森さんも意識してコンタクトを入れている。ウェートトレーニングも個人で意識してこなかったのですが今年から記録をとるように変わった。(東大戦後)粘り強さがでてきた。一橋戦はきつかったが、そこで頑張れることができた」(谷村主将)。
都立大は2018年シーズンに3部へ昇格。以降5位、6位、5位と8チーム中下位グループにいる。コロナ禍の昨年度は8チームを二つのブロックに分けて同じ順位で最終順位決定戦をおこなった。今季も試合形式は同じになる。優勝にはブロック1位が最低条件となる。
10月17日に防衛大と初戦を戦う。残り2試合は昨年度1位玉川大、国際武道大だ。
残り1か月、「ゲームメークなどを落とし込んでいく」(藤森コーチ)。「タックルの甘さ。ルーズボールへの働きかけの遅さ」(谷村主将)と課題は見えている。
秋の試合、初戦となった上智大はチグハグさが目立った。今季、バックスを教える元トップリーガー(パナソニック ワイルドナイツ出身)の大澤雅之コーチ。試合後、円陣で「最後に誰がトライを決めるか。試合に勝ちたいか。その気持ちが見えてこなかった」と語りかけていた。北真樹監督は「7月の試合は成蹊大と前半のみ(悪天候で後半中止。続く玉川大戦は緊急事態宣言のため中止に)。試合経験の無さが出た。すぐに開幕戦がある(9月12日、東大戦)が、立て直しを図っていきたい」。こちらもチームスローガン「貫」を構築したい。