クウェイド・クーパー、若手の見本に。4年ぶりに豪代表入り。
創造性豊かな天才的プレーメーカーで、最もエキサイティングなラグビー選手のひとりと呼ばれたクウェイド・クーパーのインターナショナルキャリアは、2017年6月のイタリア戦で終わったかと思われたが、時計の針は再び動き出した。
2020年からオーストラリア代表“ワラビーズ”の指揮を執るデイヴ・レニー ヘッドコーチは、今年7月下旬、70キャップを持つ33歳のクーパー(花園近鉄ライナーズ所属)をワラビーズのトレーニングキャンプに追加招集した。司令塔として期待されていたジェームズ・オコナーが股関節部分の負傷で回復に時間がかかっており、新型コロナウイルス感染拡大の影響で選手の選択肢が制限されていることもあり、経験豊富なスタンドオフであるクーパーに白羽の矢が立った。
ワラビーズは現在、ニュージーランド代表とブレディスローカップを争っている最中で、南アフリカ代表やアルゼンチン代表ともぶつかるザ・ラグビーチャンピオンシップ(南半球4か国対抗戦)を控えている。
クーパーは7月下旬からのニュージーランド遠征に参加しているものの、8月7日のブレディスローカップ第1戦は試合メンバーに選ばれず、21歳のノア・ロレシオが10番を務めた。マット・トゥムーア、リース・ホッジ、ダンカン・パイアアウアがそれに次ぐスタンドオフ候補と見られており、14日の2戦目も出番はないが、クーパーはたとえ試合に出場するチャンスを与えられなくても、自分にできる限りの方法でチームに貢献したいと思っているようだ。事実、クーパーはトレーニングで若い選手の見本になっているとオーストラリアのメディアは報じている。
レニー ヘッドコーチは、「クウェイドがやってきて若いグループにポジティブな影響を与えている」と評価。「彼はやる気がある。今朝も走っている姿を見たが、相変わらずシャープだった」と語っており、4年ぶりにゴールドジャージーを着てプレーする可能性はある。
ベテランと呼ばれるようになったスターが再び輝こうとしている。