各国代表 2021.08.08

激闘シリーズ制したのは南ア! 英国&アイルランドの連合軍ライオンズ、打倒W杯王者ならず。

[ 編集部 ]
激闘シリーズ制したのは南ア! 英国&アイルランドの連合軍ライオンズ、打倒W杯王者ならず。
ライオンズとの三番勝負を制した南ア代表。トロフィーを掲げるシヤ・コリシ主将(Photo: Getty Images)


 今年のラグビー界で最大級の注目となったテストシリーズを制したのは、ワールドカップ2019のチャンピオンである南アフリカ代表“スプリングボックス”だった。
 イングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドの精鋭を集めて結成されたドリームチーム、ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズとの三番勝負は、1勝1敗で最終戦を迎え、現地時間8月7日にケープタウン・スタジアムでおこなわれた最後の激闘を南アフリカ代表が19-16で制した。

 4年に一度チームを結成して南半球のラグビー伝統国に遠征するブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズは、2017年のニュージーランド遠征では同国代表オールブラックス相手に1勝1敗1分、2013年のオーストラリア遠征は代表チームのワラビーズに2勝1敗と勝ち越していたが、12年ぶりとなった南アフリカ遠征は、2009年に引き続きテストシリーズ負け越しとなった。

 前半をリードしたのはライオンズだった。
 3-3で迎えた19分、ライオンズはローリングモールでトライを奪い、勝ち越しに成功した。
 対する南アは、35分にスクラムで勝ってショットチャンスを得ると、SOハンドレ・ポラードがこれを決めて4点差。ハーフタイム前には自陣深くでライオンズの攻撃に耐え、6-10で折り返した。

モールでトライを取り切り、喜ぶブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ(Photo: Getty Images)

 後半の序盤、ポラードが連続でペナルティゴール(PG)を外し、少しいやなムードになりかけた南アだったが、56分(後半16分)に流れが変わる。ハイボールのこぼれ球をグリーン&ゴールドジャージーが確保し、カウンターでFBウィリー・ルルーがゲイン、そしてパスをもらったWTBチェズリン・コルビがタックルを2つかわしてトライを決め、逆転した。コンバージョンも成功で、13-10となった。

 その後、両チームともPGを1本ずつ決めて加点し、16-13で迎えた70分、逆転トライを目指し攻めたライオンズがゴールラインを割ったが、南アは堅守でグラウンディングを許さず。直後のスクラムではライオンズに反則が出て、南アはピンチを脱出した。

 74分にライオンズのSOフィン・ラッセルがPGを決め、16-16と再び同点になったが、78分、ライオンズが自陣中盤で痛恨の反則を犯してしまう。ここで南アは、5年ぶりの代表復帰でこの試合の後半途中から出場していた37歳のベテランSOモルネ・ステインがPGを狙い、確実に決め、19-16と勝ち越し。

 最後は、南アが相手ボールスクラムでプレッシャーをかけてライオンズの反則を引き出し、激闘はノーサイドとなった。

最後は南アがスクラムでライオンズに重圧をかけ、反則を引き出し、勝利を確信(Photo: Getty Images)

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