【展望】日本、『Bee Rugby』でメダル狙う。五輪『ラグビー/7人制』、7月26日に男子から開幕!
◆激戦必至のプールA。南アフリカはコロナ禍からの挑戦
プールA、プールCも熱戦が繰り広げられそうだ。
プールAは、ニュージーランド、オーストラリア、アルゼンチンの強豪揃い。アジア予選を勝ち抜いた韓国は大変だ。
ニュージーランドはティム・ミケルソン(WRSS通算235トライ)、スコット・カリーの両ベテランが共同主将を務める。リオ五輪出場を逃し、悔しい思いをしたカート・ベイカーも燃えている。
忠実なサポートプレーからトライを量産する選手だ。エテネ・ナナイ=セトゥロのようなステッパーとのコンビネーションが期待される。
オーストラリアではサントリーでも活躍し、フィジー出身のサム・ケレヴィが注目される。ラインブレイク力に長けている。
レスター・タイガースでも活躍し、読みのいいプレーで得点力の高いニック・マルーフ主将のリーダーシップも期待度が高い。
アルゼンチンはマティアス・オサズクが魅力的だ。WRSSの2020-2021シーズンはチーム最多トライ。2016-2017シーズンには、ワールドラグビーのセブンズ・シーズン・オブ・ザ・イヤーに選ばれている。
韓国ではNTTコミュケーションズ所属の張容興が出場する。
プールCではメダル獲得の有力候補、南アフリカがコロナ禍に苦しんでいる。
来日してから1週間は練習できず、その後、キャンプ地の鹿児島で数日だけトレーニングに励むも、チームを2グループに分けて行動することを強いられた。それでもシヴィウェ・ソイズワピ主将は「ZOOMミーティングなどでチームはまとまっている」と気丈に話している。
PCR検査の結果、陽性者となったニール・パウエル監督は、リモートで指揮を執る。
100メートル走10秒13のカーリン・アイルズ、同10秒58のペリー・ベイカーを擁するアメリカは、両者をはじめ、アスリート揃いだけに上位進出の可能性を秘める。
ケニアには、WRSSで歴代2位の通算279トライを誇るコリンズ・インジェラがいる。勢いに乗れば爆発力のあるチームだ。
アイルランドは世界最終予選を勝ち抜いてきたチームも、ジョーダン・コンロイ、テリー・ケネディーという2人のスピードスターを持っている。決して侮れないチームだ。
日本を率いる岩渕健輔ヘッドコーチ(以下、HC)は、「どこかの部分で世界でいちばんにならないとメダルは取れない」と言ってきた。
同HCは大会前、その点について「分析力もその一部」とし、フィットネスについても「2018年のワールドカップセブンズの頃から比べると、数値を倍近くにした者もいる」と話した。
チームは、自分たちのスタイルを「Bee Rugby」と掲げ、全員が蜂のように動き続けて仕留めるイメージを共有してピッチに立つ。そのラグビーを体現し、7月28日には表彰台に姿を現してほしい。