愛情と未来図の結晶。リオ五輪セブンズ日本代表主将、桑水流裕策がセブンズ新大会を設立
ミスター・セブンズが愛情を込めた大会を開催する。
リオデジャネイロ五輪で4位と躍進した男子日本代表の主将で、2020-2021年シーズンを最後に現役生活(コカ・コーラ)を終えた桑水流裕策。セブンズ代表キャップ59を持つ男が、『2021九州アイランドセブンズ』の開催のために奔走し、開催に漕ぎ着けた。
大会は7月24日、25日に、福岡・さわやかスポーツ広場でおこなわれる。自身が汗を流してきた場所で、ともにクラブの歴史を築いてきた人たちの協力を得て準備をしてきた。
プレーヤーとしてグラウンドを駆けている頃から、プランは頭の中にあった。それを現役引退後にいっきに形にしていった。
セブンズを国内で普及させたい。競技力を高めたい。
そして、九州という地を世界に発信したい。世界を九州へ。
そのふたつの思いが、行動を起こした原点にある。
「セブンズに育てられた」が口癖の男は、この競技をもっとメジャーにしたいと長く願ってきた。
この数か月、多くの人の協力を得て準備を進めてきた。「自分がどれだけ多くの人たちに支えられていたかあらためて分かりました」と話す。
知人のツテをきっかけにスポンサー探しに足を運んだ。
参加チームを募るため、自らいろんなチームに電話をかけ、大会開催の目的などを話した。
もともとは九州各県のクラブチームなどの参加をイメージしていた。しかし、セブンズをプレーしているチームが少ないことや、オフの時期にあたることから、なかなか前へ進まない。
そんなとき、各県の国体チームが強化をすすめるための大会を求めていることを知った。それが、準備が好転するきっかけとなった。
大会に参加するのは男女6チームずつだ。
男子の部には、福岡、熊本、長崎、鹿児島、愛媛、山口の男子国体チームが参加する。
女子の部にも各県国体チームが参加。福岡、熊本、長崎、鹿児島、沖縄、愛媛から選手たちが集う。
1日目には福岡レディースと各県高校生の高校女子エキシビションマッチが、2日目には小学5、6年生のエキシビションマッチがおこなわれる。
将来的には、全国からチームが集まる大会にしたいと希望を持つ。アジアからの参加チームも募れたらいいな。
「メインの大会と同時に、高校生の試合などもやれたらいいな、と考えています。香港セブンズでは、本大会とコアチーム昇格大会を同時開催しています。そういうものを見てきた経験を生かしていきたいですね。九州各県で開催していけたら、と考えています」
大会は無観客でおこなわれる。しかし、両日とも試合の模様はライブ配信がおこなわれる。
大会の翌日から、東京オリンピックの7人制ラグビーが始まる。それを応援する機運醸成にもつながれば最高だ。