日本代表、2年ぶり合宿始まる。「僕らはティア1のチーム」とリーチ主将
6月の活動に向け、2年ぶりに大分県別府市で合宿を張っている日本代表が5月27日午前、メディアに練習を公開した。
現在参加しているのは、代表36名中、トップリーグ決勝を戦ったパナソニック、サントリーの選手を除いた選手18名。グラウンドでは8人ずつ黄ビブス、青ビブスの2グループに分かれ、1時間強、コンタクト・フィットネス中心のメニューをこなした(マーク・アボットは別メニュー、山中亮平は体調不良で練習不参加)。
練習後、リーチ マイケル主将ら選手4人がオンラインで会見に応じた。最初に登場したキャプテンから冒頭に出たフレーズは「僕たちはティア1のチームとして行動をとる」
長い間、日本代表は強豪国の次グループである「ティア2」に甘んじてきたが、2019年日本開催のワールドカップでベスト8入り。その時のスタンダードを保ち続けようというのだ。
「新しい選手も入ってきた。彼らをがっかりさせないよう、前の代表が良い見本となるように」
新たなティア1チームとして日本代表が目指すべきものは「コネクション」。それは戦術的な面だけではない。
「いいチームを作るためにコネクションがどれだけできるか。プレーだけでなく兄弟の話、将来の話…。パーソナルなコネクションも重要。2つ目はチームに対してのコネクション。サンウルブズとの違いを作りたい。ジャパンは日本ラグビーを代表するチーム。その覚悟を持ってやってほしい」
グラウンドで目指すのは「トランジションの速さ、世界一」
「立ち上がるスピードも世界一を目指さないと。まずはそこにフォーカス。トップリーグと、ティア1のスタンダードは違う。スピード、コミュニケーションの質が重要。タイトな時こそ、リーダーシップグループが、どれだけ一つのことにフォーカスできるか」
リーダーグループは前回大会と同じメンバーで、すでにジェイミー・ジョセフHCとはオンラインでミーティングをおこなっている。合宿初日(26日)はブロンコ、ヨーヨーなど、測定が中心だったが、そこで彼らの強みが発揮されたという。
「ランニングテストの前にラピース(ピーター・ラブスカフニ)がしゃべったり、前回と違って僕が話す回数が少なくなってる。マノ(レメキ ロマノ ラヴァ)が話したり…。ボトルの片づけとか、言われなくてもチームを引っ張っている」
新しく加わった選手に対してもチームになじめるよう、それぞれに選手4人がサポートについている。
「あとはホテルでの過ごし方。夜までお酒を飲んだり、キンちゃん(日本代表歴代最多キャップの大野均氏)みたいなことはなくそうと(笑)」
この日はまだ、ジョセフHC、トニー・ブラウン コーチも不在。練習の強度が上がるのは全員が揃う30日からになる。
「常にティア1の気持ちを持っていこうと。前回(2019年ワールドカップ)の南ア戦の気持ちを忘れず、コンタクトの強さでも引っ張っていきたい」
2年前、日本列島をラグビー一色に染めた日本代表が再び鼓動を始めた。