国内 2021.05.21
第1節から熱戦続々!注目の『関東大学春季大会』序盤戦レビュー【J SPORTSでA・Bグループ全試合配信】

第1節から熱戦続々!注目の『関東大学春季大会』序盤戦レビュー【J SPORTSでA・Bグループ全試合配信】

関東大学対抗戦と関東大学リーグ戦の上位18校が参加し、6チームずつA、B、Cの3グループに別れて対戦する春の公式戦、『関東大学春季大会』が5月2日に開幕した。昨季は新型コロナウイルスの影響で経験できなかった貴重な実戦の機会だけにどのチームも意気込みを感じさせる戦いぶりで、開幕節から各グループで熱い戦いが繰り広げられている。ここでは有力校を中心に、序盤戦の模様と各チームの様子を振り返る。※選手名のあとのカッコ内は出身校、丸数字は学年。

[ 編集部 ]
【キーワード】,

東海大、日本一へ向け好スタート。早大は期待の新人佐藤が初戦でデビュー

コンタクト局面で優位に立った東海大。FLノア・トビオが前に出る(撮影/菅原淳)

もうひとつのAグループの試合は、5月9日の早大対東海大戦。前半はお互い2本ずつトライを挙げ14-12と早大リードで折り返したが、後半に入ると東海大がFW戦の優位を生かして主導権を握る。4分に防御裏へのキックからCTB丸山凜太朗(東福岡④)が抜け出し逆転すると、自陣ゴール前でのピンチを守り切った後の11分にも丸山のキックに反応したFB酒井亮治(東海大相模④)が右中間に押さえ、リードを拡大。直後に早大FL相良昌彦(早稲田実③)がトライを返し5点差となったが、東海大はコンタクトエリアでしっかりと体を当ててペースをつかみ、そこから3トライを追加して48-26で攻め勝った。

東海大の勝因は、セットプレーやブレイクダウンなどでFWがプレッシャーをかけ、ベースとなる部分で早大の勢いを封じたことだった。FLノア・トビオ(札幌山の手④)ら留学生の推進力に加え、キャプテンのFLジョーンズリチャード剛(伏見工④)を筆頭にディフェンスでハードワークする意識が高く、ゲームが進むにつれて出足で相手を凌駕した。BKはCTB丸山、FB酒井に林隆広(石見智翠館④)、谷口宜顕(東海大仰星②)の両WTBと昨季から試合を経験してきた選手が多く残り、多彩な攻撃を仕掛けられる点が強み。悲願の大学日本一に向け、上々のスタートといえるだろう。

早大は再三敵陣に攻め込みながら仕留めの局面で精度を欠き、大田尾竜彦新監督の初陣を勝利で飾ることはできなかった。不安定だったセットプレーや簡単に突破を許すシーンがあった防御は、立て直しが必須の課題だろう。一方でこの日12番に入ったCTB長田智希主将(東海大仰星④)やSO吉村紘(東福岡③)、FB槇瑛人(國學院久我山③)らタレントがそろうBKは、アタックで多くの見せ場を作った。今季も相手にとって脅威となりそうだ。なお、期待のルーキー佐藤健次(桐蔭学園①)が後半23分からNO8で途中出場し、ハツラツとしたプレーを見せた。

PICK UP