フォースがチーム史上初のプレーオフ進出 姫野所属のハイランダーズは優勝争い脱落
かつて経済的な問題や成績不振などを理由にスーパーラグビーから除外されたオーストラリアのウェスタン・フォースが、再び戻った舞台でチーム史上初のプレーオフ進出を決めた。以前のような国際リーグではないが、コロナ禍で新設された国内大会「スーパーラグビー AU」の2021年大会で3位に入り、プレーオフの準決勝に進む。
3年ぶりのスーパーラグビー復帰となった2020年大会は国内のライバル相手に8戦全敗と屈したフォース。しかし、2021年は元オーストラリア代表のベテラン選手のほか、アイルランドやアルゼンチンからもインターナショナルプレーヤーを獲得するなど補強に力を入れ、昨年の悔しさを知るメンバーたちも奮起して、3月5日のワラターズ戦では1329日ぶりのスーパーラグビー勝利に歓喜した。
そして、その後も健闘して勝利を重ね、4月23日に地元パースのHBFパークでおこなわれたレギュラーシーズン最終節、今季無敗だった首位のクイーンズランド・レッズに30-27と逆転勝ちし、4勝4敗(総勝点18)となり、プレーオフ進出圏内の3位が確定した。
運命がかかった大一番、フォースは14点ビハインドから追い上げ、23-27で迎えた後半34分、1人少ない状況ながら攻め込み、元ニュージーランド代表のCTBリチャード・カフイが蹴ったボールをWTBジョーダン・オロヲフェラ(シーズン途中にイングランドのレスター・タイガースからローン移籍)が確保して逆転トライを決め、歴史的勝利をつかんだ。
チーム誕生から16年の時を経て初のプレーオフ進出となったフォースは、5月1日にキャンベラでおこなわれる準決勝で、2位通過となった前年チャンピオンのブランビーズに挑む。
一方、ニュージーランドで開催されている「スーパーラグビー アオテアロア」もレギュラーシーズン終盤に入っており、23日にはチーフスがFBダミアン・マッケンジーの劇的なサヨナラPGでハリケーンズに26-24と逆転勝ちし、5勝2敗となり総勝点を20に伸ばしている。
今年のスーパーラグビー アオテアロアは、5チームが2回戦総当たりしたのち、上位2チームがプレーオフ決勝に進むことになっており、姫野和樹が所属するハイランダーズ(3勝4敗=総勝点14)は2位チーフスとの勝点差が6ポイントついたため残り1試合では追いつくことは不可能となり、プレーオフ進出ならず優勝争いから脱落した。