国内
2021.02.26
沖縄・読谷高校、九州大会で躍動! 新入部員ゼロが続いたのはほんの数年前。プロセスは「一歩ずつ」
「今回はバランスが良かった。強みを使ってどこで勝負するのか。ハーフタイム前にはFWで一つトライが取れていた。後半は最後の最後でFWががピック、ピックで取った。長崎のチームに逆転勝ちできました」
ホップ、ステップをしっかり生かしてのジャンプだった。読谷高校はそれでも、今はまた部員20名の小さな所帯だ。卒業していく3年生も、入部時19人から、最後までプレーをした生徒は7人にまで減った。今、ラグビー部は2年14人、1年6人で戦っている。
「うちは読谷の子が通ってくる学校だし、クラブです。規模は小さくても、読谷中からのラグビー経験者もいる。なんとか頑張りたい」
40歳の久場監督は「もう2回戦なんて、みんなクタクタですよ。ははは」とおかしそうに振り返る。練習も、規律にも厳しいほうだが、かつての新入部員ゼロ続きには、参った。
「以前は、その時に全部を伝えようとしていたけれど、一つひとついくか、と思うようになりました。今、目の前の子や部の状態も見てねって。だって生徒が辞めてしまったら、何も伝えられなくなるからね。ははは」
以前、気になっていたことも一つひとつ片付いていった。今は、選手たち自らが指摘し合う空気に変わってきた。
一つ、またひとつ。読谷の新チームは始まったところだ。