国内 2021.01.10

「頼られる選手になりたい」。京都成章・本橋拓馬、花園準優勝で決意新たに。

[ 向 風見也 ]
「頼られる選手になりたい」。京都成章・本橋拓馬、花園準優勝で決意新たに。
京都成章LO本橋拓馬は、決勝の終了前に意地のトライを決め15-32とした(撮影:牛島寿人)


 京都成章の本橋拓馬が、呆然と立ち尽くす。

 まもなく、対する桐蔭学園の青木恵斗に抱擁を求められる。

「同じLOとして…」と本橋。両者は身体をぶつけ合うポジションに入り、つばぜり合いを演じてきた。卒業後はともに帝京大に進むとあり、「ありがとう、これからもよろしく」と続けたという。

 2021年1月9日、大阪は東大阪市花園ラグビー場。第100回全国高校ラグビー大会の決勝にチーム史上初めて挑んだ。前半は2連覇を狙う桐蔭学園に激しい防御を繰り出し、10-10と同点でハーフタイムを迎える。しかし、最後は15-32で敗れた。
 
 試合後の取材エリアで瞳を濡らす。

 前半終了間際に繰り出した好突進を「前半は同点で折り返すと皆で言っていた。そのためにはボールを持ってゲインしないといけない。誰がゲインするんやと。成章では僕がそういうのを担当している。強い気持ちでいきました」と、後半30分に自ら挙げたトライを「俺にボールを…と。あそこで獲るしかない」とそれぞれ振り返り、こう総括した。

「3年間で初めての決勝。自分たちの代でここに立てて、3年間やってきてよかったと思いました。報われました。花園、最高です。決勝の舞台に立てるのは2校しかない。僕だけ(の力)では(達成)できない。皆をやる気にさせてきました」

 身長193センチ、体重113キロ。ファン待望となる高さのある日本人LOは、低さでも際立つ。ロータックルを重ね、ジャッカルで危機を救う。

 大会中、京都成章に敗れたチームの指導者は白旗をあげた。

「あのサイズがあっても身体を張らないようなら『この先は厳しいかも…』と思うのですが、彼の場合はタックルをし続ける」

 当の本人は、今後の目標を「大学に行って、トップリーガーになって、最終的には日本代表になる」と述べる。目指す選手像を聞かれれば、あえて具象よりも抽象で語る。

「周りから信頼される選手になりたいです。何かあれば頼られるような、俺がなんとかする、というようなプレーヤーに。なんでそう思うか…。うーん、わからないですけど…」

 いつか桜のエンブレムをつけた時、いまでいうリーチ マイケルや松島幸太朗のような仲間に「俺に任せろ」と背中で訴える。


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