国内 2020.12.06
「2019年以降」の文化づくりを。マスターズ釜石大会(2)

「2019年以降」の文化づくりを。マスターズ釜石大会(2)

[ 編集部 ]

 大会を主催する釜石ラグビーツーリズム推進協議会は、釜石と東北の復興を支える事業としてのラグビーツーリズムを意図していると、玉井康裕氏(協議会主務)は言う。

「ウイルス感染が収束した暁には、ぜひご家族も連れて、ラグビーマンたちに釜石を訪れてほしい。世界中のラグビーファミリーが旧交を温めながら、復興に心を寄せる機会にしたい」

 釜石にはラグビーワールドカップが開かれたスタジアムがあり、鉄の文化があり、おいしい魚がある。岩手には他にも観光資源が豊富。2日、3日、1週間といった観光滞在が、ラグビーを中心に充実すれば、地元にとっては大きな収益になる。それが恒常的に復興を支えていくというコンセプトだ。このイベントは今回、観光庁の認可を得たスポーツツーリズムの実証事業として行われている。

 なお、今回のイベントは、すべての行程が観光庁などのガイドラインに添った、厳しい感染拡大防止策の上で行われていた。選手たちはロッカー室もシャワー室も使わず、行き帰りのバスなどでも制限の下で行動、スタジアム内では観客との動線が分けられた。宿泊施設はワールドカップ 時に使用した大型ホテルを使い、全参加者を一か所に入れて、期間中の飲食はホテル内で済ませられるよう手配した。地元地域に配慮を尽くした開催をと心を砕いた。

「コロナが落ち着いたら、この大会への参加を世界に呼びかけたい。鵜住居スタジアムを核にしたこの地ならば、きっとそれができると思います」(玉井氏)

 今年も韓国、台湾からチームを招く予定があったが、感染状況を鑑みて、国内勢のみで集まることになった。もし状況が整えば、次回以降は国内の一般チームはもちろん、ニュージーランド、オーストラリア、ヨーロッパなどにも参加を呼びかけていくつもりだ。オープン参加の新大会は観るよりもまず、参加するイベント。国内外のマスターズ選手たちのチャレンジぶりが今から楽しみだ。

◆大会第2日目(11月29日)試合結果
◇決勝トーナメント1回戦
茗溪学園高OB    17-7       45年会
秋田工高OB        10-5       キリンビール Heinekenn
惑惑クラブ          35-10     天理高OB
日本航空              17-5       東京マスターズ
◇準決勝
茗溪学園高OB    17-7       秋田工高OB
惑惑クラブ          14-10     日本航空
◇コンソレーション準決勝
45年会                17-5       キリンビール Heinekenn
東京マスターズ   31-0       天理高OB
◇コンソレーション決勝
東京マスターズ   21-12     45年会
◇決勝
惑惑クラブ          21-5       茗溪学園高OB 

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