オータム・ネーションズカップ参戦のジョージアは欧州王者イングランドに完敗
新型コロナウイルスの影響でラグビー界も大きく混乱した今年、新たに設けられた「オータム・ネーションズカップ」がキックオフとなり、大会2日目の11月14日には第1節の2試合がおこなわれた。
伝統あるヨーロッパのシックスネーションズに加え、フィジーとジョージアも参加して8か国で争われるこの大会。
今年のシックスネーションズを制したイングランドはグループAに入り、コロナ禍で参加を見送った日本に替わり出場することになったジョージアと対戦し、40-0と圧倒した(ロンドン・トゥイッケナムスタジアム)。
イングランドは14分にゴール前のスクラムから攻め、初キャップのFLジャック・ウィリスが先制トライ。29分と33分にはモールで得点し、37分にはバックス展開からFBエリオット・デイリーがフィニッシュ、26-0で折り返した。
雨降るなか、57分(後半17分)にまたもモールで押し込みHOジェイミー・ジョージがハットトリック達成。68分にはSHダン・ロブソンもトライゲッターとなり、勝負を決めた。
ジョージアはヨーロッパ王者を相手に得意とするスクラムの強さを示したが、2003年、2011年のワールドカップ以来となる3度目のチャレンジは完敗に終わった。
グループBのイタリア対スコットランド戦はフィレンツェのスタディオ・アルテミオ・フランキでおこなわれ、28-17でスコットランドが競り勝った。
イタリアにPGを2本決められ6点を追う展開となったスコットランドは、前半23分にゴールに迫り、連続攻撃からWTBドゥアン・ファンデルメルヴァが抜けてトライ。コンバージョンも決まり逆転した。
しかし、テストマッチ6連敗をホームで止めたいイタリアは25分、CTBマルコ・ザノンのパワフルランからチャンスとなり、バックスが次々とオフロードでつなぎ、最後はFBマッテオ・ミノッツィがフィニッシュ。イタリアが4点リードして折り返した。
後半もイタリアが先にPGで得点し、7点ビハインドとなったスコットランドは、48分(後半8分)、連続攻撃からゴール前でポップアップパスをもらったPRサンダー・ファーガソンが、ぽっかり空いたスペースを抜けてトライが認められ、コンバージョンも決まって14-14の同点とした。
その後、イタリアにPGで勝ち越されたが、スコットランドは66分、ラインアウトからの攻撃でゴールに迫り、LOスコット・カミングスがパワフルに突っ込んで逆転トライ。76分にはドライビングモールで追加点を奪い、接戦を制した。