各国代表 2020.11.01
イングランドが3強V争い制し3年ぶりに欧州王座奪還 アイルランドは最終節で首位転落

イングランドが3強V争い制し3年ぶりに欧州王座奪還 アイルランドは最終節で首位転落

[ 編集部 ]
アイルランドのストックデールをフランスのヴァカタワ(左)とラテースが懸命に止める(Photo: Getty Images)

 ローマの熱闘から約1時間半が経ち、注目はパリ郊外にあるスタッド・ドゥ・フランスに集まった。

 暫定首位に立ったイングランドを勝点4ポイント差で追う立場になったアイルランドは、4トライ以上挙げて(ボーナスポイント付きで)勝利するか、7点差以上つけて勝てば、優勝できるという条件だった。
 一方、勝点5ポイント差のフランスが逆転優勝するには、4トライ以上挙げ31点差以上つけて勝たなければならないという厳しい条件だった。

 結果、35-27で、勝ったのはフランス。ボーナスポイントを獲得したフランスは総勝点18でイングランドに並んだものの、得失点差で遠く及ばず、栄冠に輝いたのはイングランドだった。

 前半はフランスが17-13とリード。アイルランドは7点ビハインドから一時逆転したものの、29分、トライチャンスだったフランスの選手に対してアイルランドのFLカエラン・ドリスがノーボールタックルの反則を犯し、レフリーはペナルティトライを宣告した。ドリスにはイエローカードが出てアイルランドは14人となり、流れを悪くした。

 リードしたフランスは後半早々、自陣からカウンターでキックも使いチャンスとなり、ボールを確保したSHアントワーヌ・デュポンからSOロマン・ンタマックとつなぎ、トライが生まれた。47分(後半7分)と51分にはPGで得点を重ね、28-13となった。

 アイルランドは59分にCTBロビー・ヘンショウが個人技でトライを挙げ、点差を詰めたが、その後、敵陣深くに入りながらラインアウト失敗が続いて、傾きかけた流れを止めた。

 逆にフランスは70分、敵陣10メートルライン付近のスクラムでアドバンテージを得ると、攻め続けてSOンタマックがディフェンス裏にチップキックを放って自らボールを確保し、CTBヴィリミ・ヴァカタワにつないで決定的なトライが生まれた。

 アイルランドは試合終了間際に7点を奪い返したが、反撃が遅かった。

集中力高かったスコットランド。ウェールズと競り、最後にペナルティ獲得で勝利を確信(Photo: Getty Images)

 この日、スラネスリ(ウェールズ)のパーク・イ・スカーレッツでおこなわれたウェールズ対スコットランドの試合は、14-10でスコットランドが競り勝った。
 スコットランドが敵地でウェールズを倒したのは18年ぶり。
 ウェールズは、世界最多キャップホルダーとなったアラン=ウィン・ジョーンズ主将の記念試合を勝利で祝うことはできなかった。

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