都市封鎖解除の南アでスーパーラグビー再開! 国内7チーム参加でキックオフ
ワールドカップ優勝国の南アフリカで、ようやくラグビーの公式戦が再開した。
世界的大流行となった新型コロナウイルスの感染拡大防止のため3月から半年以上おこなわれてきた厳しいロックダウン(都市封鎖)は解除され、「スーパーラグビー アンロックト」(Super Rugby Unlocked)が現地時間10月9日に開幕した。
5か国(南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリア、アルゼンチン、日本)の15チームが参加した国際リーグのスーパーラグビーは、コロナの影響で国境を越える移動が難しくなり、3月中旬で中断。その後、ニュージーランドとオーストラリアではそれぞれ代替の国内大会を開催し、成功させていたが、新型コロナウイルスで1万7000人以上の死者を出した南アでも1日当たりの新規感染者数は7月ピークで約1万4000人だったのが9月には1000人を切るようになり、社会が動き出し、ラグビーをできるようになった。
南アの選手たちがフルコンタクトのトレーニングを許可されたのは9月に入ってからだが、親善試合や南ア代表候補による「スプリングボック・ショーダウン」などで実戦感覚を取り戻し、このたび公式戦のキックオフを迎えた。
「スーパーラグビー アンロックト」には南アの7チームが参加。おなじみのブルズ、ライオンズ、シャークス、ストーマーズに加え、2017年からヨーロッパのクラブと戦う「プロ14」に参加していたチーターズがスーパーラグビーの舞台に3年ぶりに復帰、そして、グリクアスとピューマズも特別な大会のメンバーとなった。
この7チームは、129年の歴史がある南ア伝統の国内大会「カリーカップ」で昨季プレミア・ディビジョン(1部リーグ)を構成した7チーム(ストーマーズ=ウェスタン・プロヴィンス)であり、今回の「スーパーラグビー アンロックト」の成績(ポイント)は、11月下旬から来年1月下旬にかけて開催される見通しのカリーカップに繰り越される。
「スーパーラグビー アンロックト」は11月21日までの全7節、リーグ総当たりでチャンピオンを決める。
10月9日にダーバンのキングズパークで無観客のなかおこなわれた開幕戦は、シャークスがライオンズを相手に19-16で勝った。
16-16で迎えた73分(後半33分)、シャークスのSOカーウィン・ボッシュがハーフウェイからPGを決めたのに対し、ライオンズは77分、キャプテンのSOエルトン・ヤンキースがポスト近くからのショットを失敗。ライオンズは試合終了間際にゴール前でスクラムのチャンスだったが、シャークスのFWパックが奮闘してライオンズの反則を誘い、熱戦は3点差でシャークスの歓喜となった。