国内 2020.05.31

日本ラグビー協会が国内の競技活動再開にむけてガイドラインを発表

[ 編集部 ]
日本ラグビー協会が国内の競技活動再開にむけてガイドラインを発表
楕円球を手に走り回れる日が近づいている(Photo: Getty Images)


 日本ラグビー協会は5月31日、日本国内におけるラグビー活動再開のガイドラインとして「ラグビートレーニング再開のガイドライン」及び「日本協会主催大会再開プログラム」を公表した。
 新型コロナウイルス(COVID-19)感染症の拡大防止のためさまざまな活動が自粛している状況下において、日本国内でラグビーに関わる人々に、活動再開の参考にしてもらうことを目的に策定された。
 本ガイドラインは、同協会オフィシャルウェブサイト及び三支部(関東・関西・九州)協会や都道府県協会を通じてラグビー関係者へ通達しているという。

国際統括団体のワールドラグビーによる「プレー再開のガイドライン」はすでに発表されており、これらは、ウェブサイトにおいても日本語版を含め公開されている。

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、全世界にわたり経済・社会・政治をはじめとするさまざまな活動が大きな制約を受けてきた。日本においては、ようやく緊急事態宣言が解除となったが、今後、「第二波」「第三波」が発生するかどうか、予断を許さない状況が続いていくものと思われる。

 ラグビー競技においても、全国規模の大会開催から各地域での学校・クラブにおける練習等の実施まで、多くの活動が停止せざるを得ない状況となっている。今後、各種制限の解除が進んできたとしても、いわゆる「ウイルスとの共存」を意識し、安全面を十二分に考慮した形での再開を考えていかなければならないと日本協会はいう。

 「ラグビートレーニング再開のガイドライン」及び「日本協会主催大会再開プログラム」は、現在の国内状況を踏まえ、感染症の専門医の監修を経て作成されているが、承知のとおり、国内においても、状況は地域によって大きく異なり、また、同一の地域でも時々刻々と変化している。日本ラグビー協会は、今後も必要に応じ取り扱い等については公表するとしており、今後の活動の再開に当たっては、このガイドライン、あるいは、政府・自治体・日本スポーツ協会・日本障がい者スポーツ協会等から発信されている各種情報に十分に留意した上で、再開を検討するよう求めた。

 日本ラグビー協会が作成したガイドラインは、特に下記の4点を重視。
 関係者には、ラグビーというスポーツに関わる団体であることの社会的責務、及び、ラグビー競技そのものが持つ社会的価値について強く意識を持ってもらい、慎重な再開方法、再開時期の検討をお願いしている。

■ 活動再開が選手、選手の家族、関係者、地域社会における感染拡大につながらないこと
新型コロナウイルスに感染することで多くの人に影響を与えてしまうことや、無症状であっても自らが他人に感染させ得ることを厳しく認識すべきと考える。

■ 活動再開が地域社会の新型コロナウイルス対応資源に負担をかけるものではないこと
ラグビーの活動再開によって、マスクや消毒液などを含む医療資源・設備の供給や医師・看護師をはじめとする医療従事者への過度な負荷等の問題を発生させてはならないと考える。

■ ラグビーの価値を大切にした活動を実施していくこと
十分な活動再開が可能となるまでの期間は、移動を伴う大会の開催、激しい身体接触が発生する試合の実施については難しいことが想定される。それまでの間は、チームで体を動かすこと、ミーティングなどでコミュニケーションをすることなど、それぞれでチームとしての活動を工夫し、ラグビーを仲間と楽しむこと、ラグビーを通して心身を鍛えることなどの面でのラグビーの価値を大切にした活動をおこなってほしいと考える。

■新型コロナウイルス対応を含め、「安全」が最重要事項であることをプレーヤーだけでなく、関係者全員が認識して、ラグビーに取り組むこと
新型コロナウイルス感染防止に関わらず、ラグビーには激しい身体接触があり重症事故につながる可能性がある競技であることを選手、指導者、全ての関係者が十分に認識し、あらゆる面において安全な環境においてプレーすることをより一層重視してほしいと考える。

※ 詳細は日本ラグビー協会の公式サイトをご確認ください。

<ラグビートレーニング再開のガイドライン>
https://www.rugby-japan.jp/news/50486

<日本協会主催大会再開プログラム>
https://www.rugby-japan.jp/news/50484

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