トップリーグ2020大会中止決定。新型コロナの影響で、太田チェアマン「苦渋の決断」
ジャパンラグビートップリーグは3月23日、新型コロナウイルス感染拡大防止に鑑み、2020シーズンの中止を発表した。政府からのイベント開催自粛要請に加え、日野レッドドルフィンズ所属選手が違法薬物使用容疑で逮捕された問題からコンプライアンス教育を徹底するという理由で、第6節を最後にリーグは中断していたが、休止を決めていた3月の3ラウンド(第9節、第7節、第10節)に続いて、第11節以降のすべての試合が中止となった。
トップリーグでは、以下の3つの観点より、中止の判断とした。
(1)来場の観客、選手、関係者の健康と安全の確保。
(2)新型コロナウイルスの世界的な拡大により、ニュージーランド、オーストラリア等、各国の政府による海外に滞在する自国民への即時帰国が呼びかけられたことで、所属選手が多数帰国すること。
(3)トップリーグの全てのチームは企業スポーツとして加盟・活動しており、選手・スタッフが感染した際に企業に与える影響が非常に大きいこと。
なお、ジャパンラグビートップリーグ2020は大会途中での中止のため、リーグ不成立となり、順位は確定しない。そのため、5月23日より開催予定の「第57回 日本ラグビー選手権大会」に出場する4チームは別の方法にて決定することを検討しているという。
太田治チェアマンは、「この度、新型コロナウイルスの世界的な感染リスクを踏まえ、ファンの皆様と選手ファーストの観点、チーム及び関係者の皆様の安心安全の観点により、苦渋の決断ではありますが、ジャパンラグビートップリーグ2020の全ての試合を中止する事としました。トップリーグ再開を楽しみにお待ちいただいておりましたファンの皆様、選手・関係者の皆様には、大変申し訳なく思いますが、何卒ご理解の程お願い申し上げます。今後は、新型コロナウイルスの収束を願うとともに、社会情勢を見ながら5月の日本選手権に向けた新たな大会を模索して参ります」とコメントした。