世界スポーツ賞でラグビー南ア代表が最優秀チーム賞! 日本代表はブレークスルー賞受賞ならず
スポーツ界のアカデミー賞とも呼ばれる「ローレウス・ワールド・スポーツ・アワード 2020」がドイツのベルリンで現地時間2月17日に開催され、昨年のラグビーワールドカップ2019日本大会で優勝した南アフリカ代表(愛称 スプリングボックス)が年間最優秀チーム賞を受賞した。
かつて深刻な人種差別問題を抱えていた南アフリカをひとつにまとめた偉人、ネルソン・マンデラは、2000年にモナコで開催された第1回表彰式に招待され、「スポーツには世界を変える力がある」という有名なスピーチをおこなったが、その言葉を信じるスプリングボックスは、初の黒人主将となったシヤ・コリシを中心にまとまり3度目のワールドカップ優勝を遂げ、世界中の人々に感動と希望を与えていた。
サッカーのUEFAチャンピオンズリーグで6度目の優勝を果たしたリヴァプールFC(イングランド)、モータースポーツのフォーミュラ1(F1)世界選手権で6連覇を遂げたメルセデスAMGペトロナス・F1チーム(ドイツ)、FIBAバスケットボール・ワールドカップで2度目の優勝を果たした男子スペイン代表、バスケットボールの最高峰リーグと呼ばれるNBAでカナダチームとして初めて優勝したトロント・ラプターズ、サッカーのFIFA女子ワールドカップで4度目の優勝を遂げた女子アメリカ代表を抑え、2008年以来2度目の大賞受賞となった。
ラグビーワールドカップで史上初のベスト8入りを果たした日本代表は、躍進が顕著だった選手・団体が対象となる「ブレークスルー・オブ・ザ・イヤー」にノミネートされていたが、同賞は、110年以上の歴史がある世界最高峰自転車ロードレースのツール・ド・フランスを22歳の若さで制し、コロンビア人初の王者となったエガン・ベルナルに輝いた。
そして、白血病を克服してラグビーのオーストラリア代表に復帰し、昨年のワールドカップでも奮闘したクリスチャン・リアリーファノ(NTTコミュニケーションズシャイニングアークス所属)は「カムバック・オブ・ザ・イヤー」の候補に挙がっていたが、同賞は女性レーシングドライバーのソフィア・フローシュが受賞。ドイツ出身で現在19歳のフローシュは、2018年のF3マカオGPにおいて壮絶なクラッシュで脊椎を骨折したが、昨年、勇敢に復活を遂げていた。
■2000年の第1回アワードでスピーチしたネルソン・マンデラ 元南アフリカ大統領(故人)