国内 2019.12.22
筑波大がテンポアップも4強入りは東海大。防御でハードワーク。

筑波大がテンポアップも4強入りは東海大。防御でハードワーク。

[ 向 風見也 ]

筑波大はその後も仁熊のラン、SHの杉山優平主将のサイドアタックとオフロードパスなどでじりじりと前進するが、16フェーズ目のパスが東海大へ渡ってしまう。その後、筑波大はトライを奪えず、東海大は38、40分に加点した。24―3。ノーサイド。

「敵陣ではテンポアップして順目、順目で攻めようとしました。相手はポッドアタック(左右に満遍なく散る陣形)をしているからか、ディフェンスも内側(のラインの幅)が広く、(接点に)近いところには(比較的身軽な)バックスリーが入ったりする。それらを狙っていたのですが、徐々に相手も僕らに対応。最後は内側を崩しきれず、自分たちのミスで終わってしまった」

 攻めきれなかった背景をこう語るのは、筑波大の杉山主将。かたや東海大の眞野主将は、試合を左右した場面を振り返る。

「あの時間帯、あの点差。ここで筑波大が点を取るか、東海大が守りきるかはゲームの流れ的にも重要になるとわかっていた。まずはそのことと、そこでハードワークしないと取り返せなくなることを皆に伝えました。あとは、速いセット。走り続けることにこだわり、声をかけていました」

東海大は、このほかの場面でもタックルとリロードで光る。LOの中村匡汰、FLのレキマ・ナサラミ、WTBの林隆宏が何度も刺さり、FLの山田生真は孤立する筑波大のランナーへジャッカルを繰り出す。SHの山菅一史も、持ち前の運動量と危機察知能力で防御ラインの裏をカバーし続けた。

 この午後は眼か底骨折から復帰という眞野主将は、3季ぶりの4強入りに「ペナルティーなどで後手に回る部分もありましたが、自分たちが大切にしているディフェンスでハードワークできたのが勝因になった」と総括。1月2日には秩父宮で昨季王者の明大とぶつかるだけに、気を引き締める。

「今日の反省を活かし、筑波大さんの思いを背負い、次を戦いたいです」

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