ガットランド体制最後は4位 指揮官はウェールズ選手称賛「すばらしい男たちだった」
ニュージーランド代表に敗れ、ウォーレン・ガットランド ヘッドコーチ率いるウェールズ代表は4位でラグビーワールドカップ2019日本大会を終えた。
「オールブラックス(ニュージーランド代表)おめでとう。彼らは今夜、すばらしかった。ハーフタイム直前にトライを許したのは残念だった。試合の流れに戻れそうだったから。しかし選手はとても頑張ったしあきらめなかった。後半はいいラグビーをしようとし続けた。だからその点では満足だ。南アフリカ戦から5日後で(負傷の)選手も失っており、休息の短さに明らかに苦しんだ。結果について文句はない」
4年に一度結成されるブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズのヘッドコーチを3回連続(2013、2017、2021年)で任される名将は、今年を最後に12年間指揮してきたウェールズ代表の職から退任する。11月末にウェールズを率いてバーバリアンズと試合をおこなうが、真剣勝負の戦いは今大会が最後だった。ガットランド体制のウェールズ代表は、シックスネーションズ(欧州6か国対抗戦)優勝を4回成し遂げ、そのうち3度はグランドスラム達成(2008、2012、2019)、今夏には初めて世界ランキング1位にもなった。ワールドカップは、2011年大会に続いてのベスト4入りだ。
退任で恋しくなるものについて訊かれ、こう答えた。
「彼らのエネルギーだ。一緒に仕事をするのにすばらしい男たちだった。ホテル、練習会場、どこへ行っても彼らの振る舞いには信じられないほどポジティブな印象を持った。ファンや一般市民とのふれあいでも彼らの振る舞いは模範的で、どれだけハードに練習し鍛えても絶対に文句を言わなかった」
今後のウェールズに望むことは?
「ここ12年で成し遂げたものの上に積み上げてほしい。やってきたこと、成し遂げてきたことを考えれば、またウェールズが低迷することになれば私の心は砕けてしまう」
バーバリアンズ戦でウェールズの人々やファンに感謝と別れを伝えたあとは、自分の母国であるニュージーランドに戻る。そしてチーフスのヘッドコーチとして、スーパーラグビーの舞台で戦う。
「ウェールズで過ごした時間が好きだった。人々はすばらしく、信じられないほど歓迎してくれた。でもその時代は終わった。ニュージーランドに帰ってチーフスにかかわるという次のチャレンジにわくわくしている」