【ラグリパWest】関西でもラグビーのために。水間良武/神戸製鋼普及育成アドバイザー
水間自身は今年、結果を残した。
7月にブラジルであったU20の国際大会「ワールドトロフィー」において4連勝で日本を優勝させ、最上のグレードである「チャンピオンシップ」に復帰させた。決勝はポルトガルに35−34と1点差勝利だった。
「未来につなげられて、ホッとしました」
成功体験を持って神戸にやってきた。
その内面には生来のリーダーシップがある。 高大ではともに主将をつとめた。
大阪工大高(現常翔学園)の3年時は全国制覇をする。75回大会(1995年度)の決勝は秋田工に50−10。同校が誇る歴代5位の5回優勝の4回目になった。
同志社大では在籍した4年間、チームは大学選手権に出場。4年時の36回大会(1999年度)は準決勝で優勝する慶大に19−25で敗れた。
3年を過ごしたカネカの廃部に伴い、三洋電機(現パナソニック)に移籍した。選手として7年、コーチとして9年を過ごした。
コーチ時代には4度のトップリーグ制覇を経験する。今年からパナソニックを離れ、U20の監督になった。
これまで特に影響を受けたコーチは4人いる。教育期間中は野上友一、岡仁詩。三洋電機からパナソニックの流れの中ではマイク・クロノ、トニー・ブラウンである。
高校の恩師の野上は今も監督を続ける。
「情熱です」
合同練習では参加チームに秘密を惜しみなく伝える。ラグビーへの熱量に感銘を受ける。
岡は監督などで同大に終生関わった。
「発想です」
試合形式の練習を歩いてさせた。速度を落としミスをなくしてから走らせた。
クロノは今、ニュージーランド代表のスクラムコーチでもある。
「ユーモアですね。話が上手。人を引き付ける魅力がありますね」
日本代表アタックコーチのブラウンには俯瞰することと決断の速度を教わった。
「彼が出たクボタとの試合ではFWがやられていました。『自分と入れ替えてFW選手を投入せよ』と進言しました」
これまで師と仰ぐ4人からその真髄を受け継ぎ、水間は独自のスタイルを創り上げる。
そして、楕円球界のさらなる広がりや強化に関して、神戸製鋼を通して寄与していく。