日本戦決行を祈るスコットランド代表　「観客なしでもやるだろうと信じるしかない」

　日本に接近している台風19号は、今年最大級の台風であり、暴風と大雨に加えて、さまざまな施設や公共交通機関への甚大な影響を及ぼす可能性が懸念されている。そんななか、ワールドラグビーとラグビーワールドカップ2019組織委員会は10月10日、チーム、観客、ボランティア、その他すべての関係者の安全を重要視し、12日（土）に愛知・豊田スタジアムで開催予定だったニュージーランド対イタリア戦と、神奈川・横浜国際総合競技場で予定していたイングランド対フランス戦の中止を決定した。

　プールステージ最終日となる13日は、日本対スコットランド戦（横浜）を含む4試合が予定されているが、台風の進路予測では、13日未明には関東を通過することが示されている。ワールドラグビーは、台風通過後の安全性を調査の上、試合開催可否判断をおこなうという。

　準々決勝進出を争っているチームにとっては、プール最終戦が中止となれば混乱と批判が生まれるのは必至。ニュージーランドに勝てばベスト8入りの可能性があったイタリアは、中止決定でチャレンジできぬまま大会を終えることとなり、コナー・オシェイ ヘッドコーチは失望を表明した。

　そして、プールAは日本、アイルランド、スコットランドの3チームがベスト8入りがかかる大勝負へ向けて準備をしている状況。12日に福岡で予定しているアイルランド対サモア戦は現時点で予定通り開催されそうだが、13日の夜（19時45分キックオフ）に横浜で予定している日本対スコットランド戦が中止になれば、試合は引き分け扱いとなり、現在同プール3位のスコットランドにとっては大問題だ。

「天気は13日に良くなり、試合はおこなわれそうだ。問題があるとすれば交通などのインフラで、ちゃんとなっていないかもしれないが、主催者は観客なしでも試合をやるだろうと信じるしかない」
　スコットランド代表のグレガー・タウンゼント ヘッドコーチは10日の会見でそう言った。
　練習計画への影響を訊かれると、「横浜には12日に行こうと思っているが、その日に練習はできないだろうと思う。だから明日がとても大事になる」とコメント。
　ロシア戦から中3日で日本戦を迎えることになるが、今日のミーティングでは、選手たちは勝つためにどうすればいいか、しっかり焦点を絞っていることを明かした。