丸山桂里奈の”ラグビー体験記”
“なでしこの点取り屋”のキックは…
伊藤さん
次は、ボールの捕り方です! ラグビーにはパス、ラン、キックがあります。僕はポジション柄、一度もキックを蹴ったことがないですけど、キックオフというプレーを再開させる動きの時に相手のキックを捕らなきゃいけないことはたくさんありました。その時も、パスを捕るのと同じようなハンズアップを意識します。じゃあ、蹴ってみます。…あ、ゴメン!(蹴ったボールが大きくそれるが、すぐに落下地点に先回り。キャッチ成功!)
伊藤さん
おー、ナイスキャッチ! 俺がミスして『ごめん!』と言った瞬間に動く、この素晴らしい反応! みんな見た? さすがだよね!
丸山さん
いやいや、とんでもないです! 逆に、捕るよりも蹴る方が難しそう。これ、どこを蹴ってるんですか?
伊藤さん
俺は試合で蹴ったことがないだけど、だいたいこの辺(ボールの下部)に足を当てるみたいですよ。
丸山さん
じゃあ、タケちゃんのいるところに蹴ってみます。
伊藤さん
(キックを捕球)お、うまい! ラグビーボールを蹴ったのは初めて?
丸山さん
うん、でも難しい! さっきも思ったんですけど、ちゃんとピンポイントで蹴らなきゃ真っすぐ飛んで行かなそう。キックの種類は他にもあるんですか?
伊藤さん
ボールをまっすぐ下に落として足を当てると、ボールが地面を転がっていきます。
丸山さん
試合を見ると、パスができないと見た選手がボールを蹴って、それを自分で捕って走っていくプレーもありますよね。あれ、よくできるなー! って思いながら見ています。なかにはサッカーみたいにドリブルしていく選手もいますよね。そのプレーが出た時、解説の方が「この選手は昔サッカーをしていたんです」と言ったのも聞きました。
伊藤さん
有名な五郎丸歩選手も、サッカーをしていたんですよ!
丸山さん
サッカーをやっていた人がラグビーをしている人がいるって、私も嬉しいです! サッカーの動きはラグビーにも活きるんだなって。
伊藤さん
僕もバレーボール、野球、バスケットボールといろんなスポーツを経てラグビーを始めました。いろんなスポーツの経験が活きる、最高の遊びなんです!
キックの得点の「種類」とは
伊藤さん
では次は、プレースキックを蹴ってみましょう。ラグビーには点の入り方が4つあります。ゴールラインの向こうへボールを置くトライが5点。トライの後に蹴るプレースキック(コンバージョンゴール)が2点、相手が反則した後に蹴られるプレースキック(ペナルティーゴール)が3点。そして、プレー中に地面にボールを弾ませて蹴るドロップゴールも3点です!
丸山さん
キックは、あのH型のポールの真ん中にボールを蹴り込めばいいんですよね。でも、どうやってボールを上に蹴り上げているのかがわからない!
伊藤さん
じゃあ、まずはプレースキックからやってみますか。本当はキックティというボールの土台を使うんだけど…(あたりを見回す)。おい、M! こっち来て!
(ここで伊藤さんのマネージャーMさんが登場)
伊藤さん
風が強い日は、味方選手が縦になったボールのてっぺんを抑えて蹴るのをサポートしてくれるんです。(Mさんに)そう、ちゃんと寝そべって。ボールは軽く抑えるだけね。え、試合でゴールキックを蹴ったこと? ないです!
丸山さん
え、怖ーい!
伊藤さん
じゃ、蹴りますよー!
丸山さん
え、うまーい!
伊藤さん
M! いまのはお前のボールの支え方がよかったんだよ! その調子でもう1回、抑えて! 丸山さん、どうぞ!
丸山さん
わかりました。いきますね…。
伊藤さん
お、サマになってますね!
丸山さん
どうですか?
伊藤さん
さすが! うまい! 我々はいま、丸山さんが生まれて初めてラグビーのゴールキックをした瞬間に立ち合いましたよ。皆、見ましたか? 素晴らしい!!…