セブンズ 2019.09.09

人気ドラマで結束を強く。立正大女子が大学女子7人制交流大会で頂点に。

[ 編集部 ]
人気ドラマで結束を強く。立正大女子が大学女子7人制交流大会で頂点に。
ホームグラウンドで最高の笑顔。立正大ラグビー部女子。(松本かおり)



 あなたの番です。
 日曜夜の人気ドラマをみんなで見るのもチームビルディングのひとつだったそうだ。

 立正大ラグビー部女子の主将を務めた古田真菜が笑う。
「みんなで寮の誰かの部屋に集まって、見ていました。そういうことも通して、コミュニケーションをとれるようにしました。(普段はARUKAS KUMAGAYAでの活動で、社会人選手もいるので)大学生だけで試合をする機会はこの大会だけなので、絶対に優勝したかった。嬉しいです」

 9月7日、8日に熊谷・立正大グラウンドでおこなわれた「第6回大学女子7人制交流大会」(カレッジ ウィメンズ セブンズ2019)でホームの立正大が優勝した。決勝で日体大ラグビー部女子に26-17と快勝した。

 立正大は、頂上決戦で先手を取り続けたから危なげなかった。
 先制点は開始2分。スクラムから左へ展開した後に振り戻す。右サイドにポジショニングしていた大谷芽生(おおたに・めい)が強気の走りを見せ、インゴールに入った。
 その2分後にはボールを大きく動かし続けた日体大にトライを許すも(岡野知佳のトライ)、6分過ぎと前半終了間際に得点を重ねて19-5とリードを広げた。

 試合を決したのは後半開始直後のプレーだったか。ブレイクダウンで相手反則を誘うと、阿部恵がPKから瞬時に仕掛け、トライラインまで走り切った。
 阿部は自らコンバージョンキックも決めて26-5。その後2トライを与えるも、笑顔でフルタイムを迎えた。

 ファイナルでも3トライを奪って大会MVPに選ばれた大谷は、まだ1年生。社会人選手もいるARUKASで出場する太陽生命ウィメンズセブンズシリーズでは活躍の場がなかったが、この日は「(気心の知れた学生とのプレーで)やりやすかった」。
「自分のほしいタイミングでパスをもらえたから(よく)走れました。練習の成果が出て嬉しいです」

 手にしたくてたまらなかったタイトルを奪取して、夜は祝勝会をやるのだろうか。
「いえ。今晩はドラマ(あなたの番です)の最終回なので、みんなで部屋に集まって見ます。いったいどうなるんだろう!?」
 吹き出した汗を額に浮かべ、古田主将が瞳を輝かす。
 学生ラグビー、特に女子の最大の武器は、仲間との密着感。あらためてそう感じた日曜の午後だった。


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