日本代表 2019.09.05

日本代表ラブスカフニ、母国代表との対戦へ「やりたいことに集中する」。

[ 向 風見也 ]
日本代表ラブスカフニ、母国代表との対戦へ「やりたいことに集中する」。
南ア戦前日、意気込みを語るピーター・ラブスカフニ (撮影:BBM)

 9月5日、埼玉・熊谷ラグビー場では、翌日に同会場でぶつかる日本代表と南アフリカ代表がトレーニングを実施。日本代表の背番号7で、一時は相手国代表に名を連ねたピーター・ラブスカフニが笑顔で心境を明かした。

「このチームでは、皆がそれぞれの責任をわかっている。自分もがっかりはさせたくない。できる限りの能力を注ぎたいです。頭にあるのは、やりたいことに集中する。また、それをどうやるのかに集中する。それができれば、我々が本当に計画通りにできるかに注目している」

 9月20日からのワールドカップ日本大会前最後のテストマッチ(国代表戦)。相手はワールドカップで2度優勝し近年も好調の南アフリカ代表だ。フィジカルバトルが激しくなりそうな一戦で、ナイスガイで知られる通称「ラピース」も献身が期待される。8月の強化合宿では一時故障離脱も、「フィットネスは通常に戻っています」。本番で成功をつかむべく、良質な準備をしたい。

「明日の試合は特別な機会になります。少し、緊張もしますが、とてもエキサイトしています。明日のチャレンジを楽しみにしています」

 身長189センチ、体重105キロの30歳。母国のチーターズ、ブルズの一員として国際リーグのスーパーラグビーで活躍した。母国では一時プロ入りが困難とされながらも、フリーステート大時代のプレーが認められて国内大会カリーカップに出るフリーステート・チーターズに参加。国際リーグのスーパーラグビーでも、チーターズとブルズの一員としてプレーできた。

 2016年からは日本のクボタでブレイクし、国内継続居住36か月以上という代表資格条件をパス。来日前には南アフリカ代表のツアーに参加したことがあるため、「他国代表経験なし」という条件に抵触しそうに映ったが、試合出場がなかったため、ワールドカップイヤーの今年、日本代表入りへの挑戦権をつかんだ。

 今回は、試合前の国歌斉唱時に縁の深いふたつのメロディを耳にすることとなる。その際の感情について聞かれれば、「南アフリカは私の長年いた国でもあり、大好き。ただ、私は日本チームの代表として最善を尽くしたい。日本の皆さまのためにも戦いたいです。私のすべきことを。私の能力を最大限に発揮したいと思っています」と殊勝に語る。

 試合は19時15分、キックオフ。

PICK UP