コラム 2019.08.08
【ラグリパWest】久住ラグビー合宿を創り上げた男。 鷲司英彰

【ラグリパWest】久住ラグビー合宿を創り上げた男。 鷲司英彰

[ 鎮 勝也 ]
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 やがて、隣県の東福岡も入る。今では冬の全国優勝6回、歴代4位の記録を持つチームもここで毎年、選手を鍛え上げてきた。

 世紀が変わって、大阪から東海大仰星も加わった。鷲司は人を介して、当時の監督だった土井崇司を知る。
「スリッパをそろえる、とか、掃除をするとか、そんなことを自主的にやってくれました。そのうちに、風紀がよくなりました」

 今、仰星の監督は湯浅大智に変わる。土井は東海大相模の総監督になったが、「久住行き」が途切れることはない。
 仰星は東福岡に次ぐ歴代5位、冬の全国優勝5回の記録を作っている。

 合宿のピークは例年2回ある。
 今年の前期は7月26日〜8月3日の9日間。後期は8月8日〜13日の6日間だ。
 前期は長野・菅平での二次合宿前の全国大会上位常連校が集中する。東福岡、仰星以外には御所実、京都成章、石見智翠館、尾道などが調整をする。
 
 両方を合わせれば、今年、この地を訪れるのは、イングランドからの1校を含めたのべ42の学校とチームだ。関東からは流経大柏と国体のオール茨城が参加している。

 強豪校のトップチームは朝6時前から始まるタックルなしの試合形式練習をこなす。その後、二軍以下や他の学校は、2面のグラウンドを使って、25分ほどの1本勝負の試合を夕方まで行う。

 ここに来れば、強豪校のチーム作りや練習を間近で見られる。試合も数多く組める。メリットは多いため、大分市内からは車で1時間ほどかかるにもかかわらず参加希望は多い。350人近く収容可能な合宿棟は飽和状態。あふれた者は周囲の施設に分宿する。


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