東芝が久々のタイトル獲得へ徐々に自信。8月4日にトップリーグカップ準決勝。
日本最高峰のトップリーグで過去に5度の優勝を誇る東芝は、2009年度以来のタイトル獲得に燃える。
今春から夏にかけて実施されるトップリーグカップで、プールB5戦全勝。8月4日は神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場でクボタとのプレーオフ準決勝に挑む。
「最近は、早く試合がしたいというメンタルで練習に取り組めている」とは、SHの小川高廣主将。昨季のトップリーグでは16チーム中11位と沈んでいたが、各クラブの国代表選手などが離脱するなかで迎えたこの大会では、タフに接戦を制してきている。
戦力構造に変化が起きているのは、東芝も他の強豪クラブも同様。特にスクラム最前列では左PRの三上正貴が日本代表候補の活動のためチームを離れ、HOの湯原祐希はコーチ業にウェイトを置く。さらに右PRの浅原拓真は移籍を決断と、大幅な人の入れ替わりが顕在化している。しかし9年目の森太志は、HOとして取り組むスクラム練習での雰囲気をこう述べる。
「これまでの東芝のスクラムで実績を作ってきた3人が代表へ行ったり、コーチになったり、移籍したり。その機会を若手がチャンスだとポジティブに捉え、成長している。僕もそれに引っ張られている。週に1~2度あるスクラムセッションの熱量が変わってきました。春に選手だけでミーティングをおこなった時、若い選手から『今年はスクラムを強みにしたい』という話が出たのも印象的でした」
チームを率いるのは、瀬川智広監督。2007年から4季、監督を務め、男子7人制日本代表ヘッドコーチを経て2017年に現職へ復帰している。好調なチーム状況を受けて「まだまだ目指すところへは到達していない」としながら、こう語る。
「ここ3年、ちょっとした差で勝ち負け…という試合で負けてきた。ただ、いまはどちらが勝つかわからないところで規律を守っていて、ちょっとしたところが勝ちにつながっている。急に何かが変わったわけではなく、選手は勝てなかった時も一生懸命取り組んでいました。その積み重ねが結果につながっている」
フィジー出身で摂南大卒2年目のジョネ・ナイカブラは、森いわく「偉そうな感じはなく、シャイ。そして練習は全力でやる。不言実行。カッコいいですよね」。持ち前のスピードで大ブレイクの予感を醸す。
トップリーグカップ準決勝は17時、キックオフ。