国歌で世界をおもてなし。廣瀬俊朗“キャプテン”率いるプロジェクト「スクラムユニゾン」がキックオフ
「みなさんの反応を見ていると満足していただけたと同時に、このプロジェクトの意義を感じていただけたのではないかと思います。プロジェクトの目標は2つあり、まずは開催都市で活動しパブリックビューイングや試合会場で触れ合いの機会を作ること。もうひとつは、直接ワールドカップに携わらない方々が歌うことで携われたという思いになれること。それもまたひとつの価値だと思っています」
さらにこう加えた。
「あるお客さんが『肩を組もう』と言った瞬間に雰囲気が変わったんです。あれを(スタジアムなどで)体感してほしいですね。日本の方々が他の国の国歌を大合唱するようになれば最高です。それがその国の文化を知る入口になるでしょうし、ひいては『じゃあ日本ってどういう国なんだろう』というところにつながってくれればと思っています」
と今後の派生に期待を込めた。
楽曲から歌唱まで音楽回り全般を一手に引き受けている村田さんは、自身の仕事についてこのように語った。
「譜面とピアノ演奏を発注し、歌詞にフリガナと和訳を付けています。レコーディングの現場では美里(田中さん)とふたりで歌い回しを確認し、動画を撮影して最終チェックまでやっています。スクラムユニゾンの活動が広まっていくために、その土台となるコンテンツをいかにいいものに仕上げられるかというのが僕の仕事です。トシさん(廣瀬さん)のもとで僕らはハードワークするだけです」
女声によるユニゾンと愛嬌のある所作で動画にアクセントを加えている田中さんも、イベントに手応えを感じていた。
「ここまでみなさんが歌えるようになれて、しかもここまで盛り上がるとは思っていませんでした。動画には本当にこだわっていて、自分が一番楽しまないと成り立たないと思っています。全力でエンジョイしているところを、動画の最初の挨拶ひとつとってもお見せする、キャッチーな部分が私の役割だと思っています」