セブンズ 2019.05.06

「AIR」を胸に快走! 岡新之助タフォキタウ、茨城県選抜(セブンズ)に貢献中。

[ 編集部 ]
「AIR」を胸に快走! 岡新之助タフォキタウ、茨城県選抜(セブンズ)に貢献中。
トンガ代表ではSHでプレーした。(撮影/松本かおり)



 胸に「AIR」の文字。「ALL IBARAKI RUGBY」を表している。
 5月5日に熊谷ラグビー場Bグラウンドでおこなわれた東日本クラブセブンズに参加していた茨城県選抜チームだ。メンバー表に岡新之助タフォキタウの名前があった。
 背番号7を背負った24歳は、ダイナミックな走りで優勝に貢献した。

 トンガ人の父、ポウシマ・トゥウモトオアさんと、母・裕子(岡ひろこ)さんの間にヌクアロファで生まれ、育った。
 大東大入学と同時に日本へ。U20トンガ代表への選出経験もある。
 大学4年時にはトンガ代表にも選ばれ、日本代表戦では初キャップも得る。バーバリアンズ戦、ジョージア戦にも出場した。
 大学を卒業した昨春、NECグリーンロケッツに加入。1シーズンを過ごした。

 SHとして国際舞台も経験した男が現在「AIR」の文字を胸につけているのは、NECとの契約が終了した今春、知人を通して日立製作所サンネクサス、茨城県チームと縁ができたからだ。
 今秋の茨城国体に向けて強化を続ける同県選抜チームの契約選手となった。また、サンネクサスに所属して日々練習を積む。
 妻・まりかさんとの間に授かった長男・怜央くんは2歳。家族を持つ責任感は強い。

 いまは4か月後に迫った国体で、チームを頂点に導く気持ちでいっぱいだ。県との契約は来年3月までだから、国体後はサンネクサスでプレーを続ける予定。しかし、問題はその後である。
 家族のために頑張らないといけない。日本で、ラグビーで生きていけたらと考えている。「将来は、またトップリーグチームでプレーしたいと思っています」と話す。

 トンガ代表で世界の舞台を経験したことを、「自分の成長につながった」と振り返る。
「経験豊富なチームメートとの時間。レベルの高い相手との対戦。多くのことを教わりました」
 NECでの1年間も充実していた。
 試合出場はカップ戦の2試合にとどまるも、素晴らしい環境の中での日常の練習、ウエートトレで肉体が磨かれた。
「トンガ代表、NECを経験したことで考え方が変わりました。また、高いレベルでプレーしたいですね」

 日本国籍を持っている。将来はジャパンのジャージーを着たい。
 しかしトンガ代表の経験があるから、一定期間と代表取得のための実績を重ねることが必要だ。それでもこの国で生きていく覚悟を胸に、強い意志を持つ。

 トンガ代表からの連絡も継続的に受けている。「もしかしたら、今年のワールドカップに」とまんざらでもない表情を見せるが、あくまで、いまを生きる。
 日立に住む日常を精一杯充実させるつもりだ。


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