日本代表 2019.04.24

ウルフパックで日本代表定着目指す中島イシレリ、転向した左PRの感触は?

[ 向 風見也 ]
ウルフパックで日本代表定着目指す中島イシレリ、転向した左PRの感触は?
ハリケーンズBとの強化試合で左PRとして先発し、スクラムを組む中島イシレリ(撮影:山口高明)

 日本代表候補にあたるウルフパックで、新たなチャレンジをしているのが中島イシレリ。
 トンガ出身の29歳で、身長186センチ、体重125キロと堂々たる体格を誇る。

 昨季まではLOやNO8として突破力を披露していたが、ワールドカップイヤーの今年からスクラム最前列の左PRに転向。所属する神戸製鋼のカップ戦でも新たな働き場でプレーしていた。

 4月20日、千葉・ゼットエーオリプリスタジアム。ウルフパックの背番号1をつけ、若手選手の多いハリケーンズBに66-21で勝った。攻めては接点周辺でのユニットに入り、得意のラン、オフロードパスを披露する。

 スクラムの機会でも、首尾よく自軍ボールを確保。隣のHOに入った堀江翔太からも、好感触だと伝えられた。

「緊張したけど、まぁ、やることはできた」

 2月からのワールドカップトレーニングスコッドキャンプでは、長谷川慎スクラムコーチのもと8人一体型のシステムを体得。このチームで左PRを経験したのはこの日が2度目で、これから徐々にキャリアを積み上げたいところ。チームとしてのスクラム練習を重ねた相手との駆け引き、手練れのPRによる揺さぶりなど、今後起こり得るさまざまなハードルをどう乗り越えるか。まずはこの日を無事に乗り越えたことを、前向きに捉える。

「慎さんの言う通り、皆、フロントローでコミュニケーションを取って、1人じゃなく全員で押す。皆、お互いを助け合って。練習通りにできたかなと思います。(キャンプ中は)覚えることがたくさんあってめちゃ大変だったけど、ちょっと(成長)できた」

 隣のHOと密着しながら後方からのパワーを相手に伝えるのがスクラム時の両PRの役割。経験値がものをいうポジションに転向したての中島は、稲垣啓太、三上正貴といったワールドカップ経験者、スクラムワークの得意な山本幸輝らと定位置争いを繰り広げる。

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