各国代表 2019.03.08

ラグビー欧州6カ国対抗戦 シックス・ネーションズ【第4節】 ラグマガ編集部ピックアップマッチ スコットランドvs. ウェールズ

 ラグビーワールドカップ日本大会開幕まで半年あまりとなり、例年以上に多くの視線が注がれる中で熱戦が繰り広げられているシックス・ネーションズ。第3節終了時点のポイントテーブルは、唯一全勝のウェールズが勝ち点12で首位に立ち、2勝1敗のイングランド(勝ち点10)とアイルランド(同9)が追いかける展開となっている。もっとも、ワールドカップに向けた貴重な準備の機会としてどの国も全力で臨んでくるだけに、すべての試合に様々な見どころが詰まっているのが今年のシックス・ネーションズの醍醐味だ。ラグマガ編集部が当節の注目カードを解説する恒例の本コーナー、今週はスコットランド対ウェールズをピックアップする<@エディンバラ BTマレーフィールド、3月9日土曜日23時15分キックオフ(日本時間)>。

ラグビー欧州6カ国対抗戦 シックス・ネーションズ【第4節】 ラグマガ編集部ピックアップマッチ スコットランドvs. ウェールズ
スコットランド(左)とウェールズ(右)の一戦。好不調の明暗が分かれる2国だが、プライドをかけた負けられない一戦となる(Photos:Getty Images)

 ワールドカップで日本と同じプールAに入るスコットランドは、ここまでの3節で1勝2敗と黒星が先行している。勝利したのは参加国中もっとも世界ランキングの低いイタリアを地元エディンバラに迎えての開幕節だけで、第2節はホームでアイルランドに13-22で敗れ、第3節もなかなか調子の上がらないフランスに10-27の完敗を喫した。大会を通してアタック時のイージーエラーが多く、特にBKのキーマンであるSOフィン・ラッセルとFBスチュアート・ホッグがケガで欠場したフランス戦は拙攻を繰り返し、大勢が決した終盤に1トライ返すのが精一杯だった。今節対戦するウェールズは現在失点、失トライとも6か国中最小と大会随一の堅守を誇るだけに、厳しい戦いになることが予想される。

 近年志向してきたボールを大きく動かすスタイルでいい形は作り出すものの、相手防御を崩し切るまでには至らず、スコアが伸び悩んで次第に追い込まれていく――というのがこのところの典型的な苦戦パターン。献身的に体を張るFW陣のディフェンス力は目を引くが、裏へのキックやオフロードパスなどでリズムを変えられた時に、防御網が乱れるケースが少なくない。最終節はアウェーのイングランド戦で劣勢が必至なだけに、今大会最後のホームゲームとなる今節は、サポーターの大声援を追い風にしてビッグパフォーマンスを発揮したいところだ。

スコットランドは最下位のイタリアに勝利したのみ。上位を狙うにはもう負けられない(Photo:Getty Images)

 対するウェールズは前節イングランドとの全勝対決を21-13で制し、唯一無敗で首位に立った。これで昨年3月のイタリア戦から始まったテストマッチ連勝を12に伸ばし、自国の最多連勝記録を更新。最新の世界ランキングでもイングランドと入れ替わって3位に浮上するなど、充実のシーズンを送っている。

 とりわけ際立つのが、世界的ディフェンスコーチのショーン・エドワーズが築き上げたアグレッシブな組織防御だ。FWにはLOアラン・ウィン・ジョーンズ主将やFLジャスティン・ティピュリック、FLジョシュ・ナヴィディら頑健に体を張るハードヒッターがそろい、BKにも北半球屈指のディフェンダーと評されるジョナサン・デーヴィスとハドリー・パークスの両CTBを軸に好タックラーが並ぶ。加えてイングランドの徹底したキック攻撃をことごとく処理したFBリーアム・ウィリアムズのフィールディングの安定感も出色。ランプレーを仕掛ければ間合いを詰められて後ろに下げられ、キックで前進しようとしてもきっちり確保されて切り返されるため、相手にすれば攻略法を見出すのが困難だろう。

 また、フランス戦は前半0-16から逆転、イングランド戦も前半3-10のビハインドから残り15分を切ったところで2トライを挙げ試合をひっくり返すなど、メンタル面のたくましさもウェールズの大きな強みだ。数々の修羅場をくぐり抜けてきた経験豊富な選手が多く、WTBのジョージ・ノースやジョシュ・アダムスなどワンチャンスでトライを取り切れるランナーを擁していることが、タイトなクロスゲームをものにできる要因となっている。

前節、全勝対決となったイングランド戦に勝利。2013年以来、6年ぶりのタイトルにまっしぐらだ(Photo:Getty Images)

 ケガ人続出で得点力不足にあえぐスコットランドが、堅守を誇るウェールズを相手に攻め勝つ展開はイメージしづらい。蹴り合いを挑んでもうまく対処され、逆にピンチを招く危険性のほうが高いだろう。ただし、そう簡単に予想通りの結果にはならないところがシックス・ネーションズの伝統であり、おもしろさでもある。国を背負って戦う使命感から、どのチームもホームになると別人のような力を発揮し、幾多の感動的な試合が大会の歴史に刻まれてきた。

 ジャパンが悲願のベスト8進出を果たす上で倒さなければならない相手であるスコットランドが、このまま下位に沈むのか、それとも意地を示すのか。さまざまな見どころに満ちた一戦となりそうだ。




◆◆◆ WOWOW番組情報 ◆◆◆

★「生中継!ラグビー欧州6カ国対抗戦 シックス・ネーションズ」
130年以上の歴史と伝統を誇る「シックス・ネーションズ」。ヨーロッパのラグビー強豪6カ国が参加して行なわれる大会はいよいよ後半戦へ突入!全試合生中継でお届けする!

【第4節】
スコットランドvsウェールズ 3/9(土)夜11:00~[WOWOWライブ]
イングランドvsイタリア 3/9(土)深夜1:30~[WOWOWライブ]
アイルランドvsフランス 3/10(日)夜11:45~[WOWOWプライム]

【最終節】
イタリアvsフランス 3/16(土)夜9:15~[WOWOWライブ]
ウェールズvsアイルランド 3/16(土)夜11:35~[WOWOWライブ]
イングランドvsスコットランド 3/16(土)深夜1:50~[WOWOWライブ]

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