W杯で日本と同組の欧州勢がシックスネーションズで激突 アイルランドがスコットランド下す
今年秋に開催されるラグビーワールドカップで日本と同組に入るアイルランドとスコットランドが、7か月後の大舞台で対戦する前に、欧州の強豪6か国が競う「シックスネーションズ」の第2節でぶつかり、世界ランキング2位のアイルランドが同7位のスコットランドに22-13で競り勝った。
大会連覇を狙う前王者のアイルランドは今年、イングランドに敗れて黒星発進だったが、これで1勝1敗。20年ぶりの欧州制覇を目指すスコットランドは地元エディンバラで連勝ならず、こちらも今大会1勝1敗となった。
2月9日にマレーフィールドでおこなわれた注目の一戦。
PGで先制したホームチームのスコットランドだったが、前半9分、ミスで流れが変わった。相手にキック&チェイスでプレッシャーをかけられ、ボール処理を焦ったか、WTBトミー・シーモアがWTBショーン・マイトランドへのパスを乱し、こぼれ球を拾ったアイルランドのSHコナー・マレーがトライを挙げた。
逆転したアイルランドはさらに16分、ハーフウェイでSOジョニー・セクストンが切り込みディフェンダーを引きつけ、空いたスペースを前回大会MVPの22歳WTBジェイコブ・ストックデールが突破、そのままゴールへ走り切った。
追うスコットランドは28分、SOフィン・ラッセルが自陣でのインターセプトから大きくゲインし、ゴール目前で捕まったものの、落ち着いてサポートランナーのCTBサム・ジョンソンにつなぎ、トライが生まれた。
2点差としたスコットランドはハーフタイム前、敵陣深くで25フェイズを重ねたが、アイルランドが堅守で耐え、12-10で折り返した。
前半、スコットランドは欧州最高のフルバックと呼ばれるスチュアート・ホッグが負傷でプレー続行できず、アイルランドも昨年のワールドラグビー年間最優秀選手であるセクストンが怪我してベンチへ退き、両チームとも途中からキープレーヤーを欠いての戦いとなっていた。
この試合、スコットランドはハンドリングエラーが多く、なかなか波に乗れなかった。
一方、アイルランドは後半15分、セクストンに替わって途中出場していたSOジョーイ・カーベリーがハーフウェイ中央でディフェンスを破って敵陣深くまで走り、右外を駆け上がっていたWTBキース・アールズにつないで貴重なトライを挙げた。
スコットランドは結局、後半はPGで3点を入れただけでアイルランドの守りを崩すことはできず、7点差以内の敗戦で与えられるボーナスポイントも獲得することはできなかった。
再戦は7か月後のワールドカップ。両チームはプールAの初戦で激突する。