準々決勝の近畿勢対決を制したのは大阪桐蔭! 報徳学園下しベスト4入り
花園で悲願の初優勝を目指すAシードの大阪桐蔭(大阪第1)が、1月3日におこなわれた第98回全国高校ラグビー大会の準々決勝で同じ近畿勢の報徳学園(兵庫)を38-17で下し、ベスト4入りを決めた。
春の全国高校選抜大会・準優勝チームでもある大阪桐蔭は、前半に4連続トライで主導権を握った。
6分、ゴール前でフリーキックを得ると、FL奥井章仁がクイックタップから突っ込んで先制。10分にはゴール前のラインアウトからモールで押し込み、HO中川魁がトライを決めた。14分にはバックスが躍動し、CTB高本幹也がフィニッシュ。22分にはU17日本代表でもある体重106キロのFL奥井がダイナミックな走りで3人のタックラーをかわしてゴールへ駆け抜け、リードを広げた。
一方、報徳学園はラインアウトやスクラムでもプレッシャーをかけられ、厳しい展開が続いたが、ハーフタイム前にゴール前で16フェイズを重ね、LO伏見拓翔が相手の堅いディフェンスを破ってトライゲッターとなり、後半の戦いにつなげた。
しかし、26-7で折り返した大阪桐蔭は後半早々に敵陣深くへ入り、ゴール前で走り込んできたPR江良颯が追加点を挙げリードを拡大。11分にはキャプテンのCTB松山千大が力強い走りでチャンスメイクし、PR江良の連続トライにつながった。
報徳学園は勝利には届かなかったが、後半30分にバックスも加わっての渾身のドライビングモールでゴールに迫り、HO大賀宗志がトライ。わずかな時間を残してのリスタート後には接点でボールを奪い返したあと展開し、俊足FB山田響がディフェンスを破って自陣から約70メートル走り切り、ネバーギブアップの姿勢にスタンドから大きな拍手が送られていた。
大阪桐蔭の綾部正史監督は「コンディションは非常にいい状態。自分たちが目指しているラグビーをきちんと表現してくれて満足している」とコメント。松山キャプテンは終盤に2トライを許したことについて「スキがあった。しっかり修正して次につなげたい」と反省し、「日本一まで残りふたつになったので、一戦一戦大事に勝ち切って優勝したい」と気を引き締めていた。