国内 2018.12.28

初出場の聖光学院は敗れるも花園初トライ! 城東、石見智翠館、関商工が2回戦へ

[ 編集部 ]
初出場の聖光学院は敗れるも花園初トライ! 城東、石見智翠館、関商工が2回戦へ
聖光学院はキャプテンの藤田優希弥が歴史に刻むトライを決めた(撮影:松本かおり)

 花園初出場を果たした福島県の聖光学院だが、12月28日におこなわれた第98回全国高校ラグビー大会の1回戦で、徳島県の城東に7-24で敗れた。
 序盤、聖光学院に反則があって城東が陣地獲得でチャンスを迎え、NO8磯崎錬太郎がパワフルな走りで先制した。9分には聖光学院のタッチキックミスで城東のカウンターとなり、WTB渡辺開世がトライ。前半、風上だった城東はプレッシャーをかけ続け、19分にはディフェンスでボールを奪い返し、NO8磯崎がまたも力強い走りで得点を重ねた。
 城東の粘り強いディフェンスに対し、前半は無得点に終わった聖光学院だが、0-19で迎えた後半、果敢な前進とボール継続で攻撃のリズムが良くなる。そして11分、ゴール前のスクラムからキャプテンのNO8藤田優希弥がサイドアタックで突進し、タックラー2人を弾き飛ばして記念すべき初トライを挙げた。
 その4分後に城東のランニングラグビーで点差を広げられ、結局、初勝利には届かなかった聖光学院だが、LO鴫原拓巳はブレイクダウンで激しくファイト、そして皆、低くしぶといタックルを繰り返し、フルタイムの笛が鳴るまで精いっぱいプレーした。チームの未来につなげる60分間の奮闘だった。
 城東も気持ちのこもったプレーを続け、こちらは12年ぶりの花園勝利を遂げた。

秋田中央戦で先制トライを挙げた石見智翠館のWTB高橋紫苑(撮影:松本かおり)

 中国地区の王者である石見智翠館(島根)は、3年ぶりの出場となった秋田中央を34-7で下した。
 前半をリードして折り返したのは秋田中央だった。
 12分に石見智翠館のWTB高橋紫苑が軽快なステップで先制したが、秋田中央は29分、FWの力強い連続ドライブで同点トライ。WTB佐藤亮吾がコンバージョンを決めて勝ち越した。
 しかし、5-7で折り返した石見智翠館は後半の立ち上がり、SO落和史が抜け出してゴールに迫り、捕まりながらも見事なオフロードパスでCTB佐藤友亮につなぎ、逆転した。11分にはドライビングモールで追加点。15分にも連続攻撃で敵陣深くに入り、FWのパワーで点差を広げた。さらに18分、身長190センチ、体重101キロの高校日本代表候補であるNO8武内慎がハーフウェイ中央のスクラムから持ち出してダイナミックに約50メートル走り切り、チームは活気づく。秋田中央に流れを渡さなかった石見智翠館は23分にSH垣本大誠もトライを奪い、勝利をものにした。

関商工(紺ジャージー)はトライラッシュで高松北を圧倒した(撮影:松本かおり)

 2年ぶりの花園出場となった関商工(岐阜)は、高松北(香川)を89-0と圧倒した。
 立ち上がり、13回目の全国挑戦で初勝利を目指した高松北が果敢なアタックを見せたが、関商工はブレイクダウンでターンオーバーして攻めに転じ、3分、ゴール前のPKからFWで勝負し先制した。7分にもFWのパワープレーで得点。10分にはLO笹原徳人からオフロードパスをもらったFL山口大伍がゴールへ駆け抜け、リスタート後にはWTB清水健人の力強い走りからチャンスとなりFB種田健二がフィニッシュ。
 高松北は低く突き刺さるタックルを繰り返し、しぶとく守ったシーンもあったが、過去にベスト4入りしたことがある東海地方の名門校は計13トライを挙げ、大差となった。
 関商工は30日の2回戦でAシードの東福岡に挑む。

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