国内 2018.12.27
充実の1年目。宗像サニックス・森林啓斗は母校・徳島城東高校を勇気づける。

充実の1年目。宗像サニックス・森林啓斗は母校・徳島城東高校を勇気づける。

[ 編集部 ]

 成長の理由を「周囲に恵まれました」と話す森林。特に刺激を受け、いろんなことを教えてくれたのが同じポジションの選手たちだ。
 サンウルブズで活躍するジェイソン・エメリー。南アフリカ代表のアンドレ・エスターハイゼン。
「試合で助けてくれるのもそうですが、そういうレベルの選手たちとの日常的な練習がすごく勉強になりました。いろんなことを教えてもらったし、強度やスピードに慣れていきました」
 シーズン前に「1年目から公式戦に1試合でも多く出たい。強味を出しつつ、足りないところを高める日々を送りたい」と話していた通りの成長曲線を描けたものの、「こんなにやれるとは」は本音だ。

 大勝した入替戦の試合後は、「ディフェンスの場面が少なくて、自分の強みであるタックルを出せるシーンが少なかった」と話すも、来季もトップリーグで戦えることが決まり、「素直に嬉しい」と安堵した。
 初年度の活躍が明るい次シーズンを約束していないことも理解している。
「もっともっとすべてのことをレベルアップしないといけないと思っていますし、もっと高められる」
 安心も慢心もない。

 ニックネームはモリバ。トップリーグでは数少ない徳島県出身者である23歳は前向きだ。
「自分が試合に出ることやプレーで、地元の高校生たちがラグビーを始めたり、頑張ることにつながると嬉しいですね」
 自身がラグビーと出会った母校・城東高校の後輩たちは、昨年に続いて今年の冬も花園の芝を踏む。3年生のCTB、春木篤司は『花園ガイド』(ラグビーマガジン2月号別冊付録)の目標とする選手の欄にモリバの名を書いた。
 今後その名を書く後輩の数が増えていくことは、180センチ、92キロのOBの成長を示すことにもなるだろう。

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