国内 2018.12.16

熊谷で決めた! 流経大と大東大が大学選手権準々決勝へ。

熊谷で決めた! 流経大と大東大が大学選手権準々決勝へ。
3トライのWTB中根稜登。流経大は福工大相手に前半で差をつけた。(撮影/小倉元司)

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筑波大相手に2トライと活躍の大東大WTB土橋永卓。(撮影/小倉元司)
 関東大学リーグ戦の2チームが準々決勝進出を決めた。
 12月16日に埼玉・熊谷ラグビー場でおこなわれた第55回全国大学選手権で流経大と大東大がそれぞれ快勝した。流経大は福岡工大に63-26、大東大は筑波大に31-7だった。
 1回戦の北海道大戦に108-0、2回戦の朝日大戦に55-40。高い攻撃力を見せつけて勝ち上がってきた福岡工大は、この日も積み上げてきた得点力を見せた。もともとはBKながら、今季はチーム事情でバックローに入るFLシオエリ・ヴァカラヒ、NO8ソセフォ・ファカタヴァの爆発力がチームに勢いを与えたからだ。FB佐竹克基、WTB帆足海星もキレのある走りを見せ計4トライ。26点を奪った。
 ただ前半の36失点が大きく、目標のベスト8進出はならなかった。
 ファーストタックラーの精度が低く、ランプレーを仕掛けられると防御を破られる。アンストラクチャーの局面にも対応できず、前半に失った6トライを挽回できなかった。
 試合終了前の10分に4トライを重ねられて大きく差を広げられたが、ハーフタイム後の30分は前半の反省を活かして修正できた。佐竹主将は新シーズンに向け、「後輩たちが今年足りなかったところを埋めていってくれると思っています」と話した。
 勝った流経大のLO山川遼人主将は、「自分たちのテンポの時はいいが、そうでないときにバラバラになってしまう。1週間でやれることをやる」と話し、次戦の帝京大戦に全力をぶつける覚悟を示した。
 第2試合では、勝者の大東大が強味を出して勝利をつかんだ。
 先に3トライで先行したモスグリーンのジャージー。前半8分、相手ゴールライン前のスクラムを押し込んで、FL湯川純平がインゴールにボールを押さえた。その4分後には、自陣22メートルライン付近での相手ボールラインアウトでボールを奪うと積極的に攻める。CTBシオペ・ロロ・タヴォがスピードに乗った走りを見せ、いっきにロングを走り切った。
 さらに、前半終了4分前には大きく押し込んだスクラムから大きく左へ展開。そこにWTB土橋永卓が走り込み、快足を飛ばしてインゴールへ。17-0と差を広げた。
「個人の力とセットプレー、パワーに長けている大東文化に対し、速さと低さ、運動量で対抗し、組織でどう勝つか。それを準備してきた」(古川拓生監督)という筑波大は、ハーフタイム直前にCTB一口(いもあらい)隼人の好タックルからSO松永貫汰がトライを奪ったが、インゴールに入ったのはそのときだけだった。
 後半は粘りのディフェンスを見せた。残り10分強まで前半の点差のまま食らいついたから、序盤の失点が悔しい。指揮官は「ボールが動き続ければ自分たちの流れになると分かっていたが…」と唇を噛んだ。
 勝った大東大の青柳勝彦監督とHO平田快笙主将は、「いい流れの中でも細かいミスがまだ多い」と勝利にも気を引き締めた。
 前回大会はベスト4に入った。それを越えるためには、まず、次戦の天理大に勝つのが条件。もっとアグレッシブに前へ出続けるつもりだ。

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