国内 2018.11.22

暴行事件で謹慎していたマフィが試合復帰へ 「真摯にラグビーに打ち込む」

暴行事件で謹慎していたマフィが試合復帰へ 「真摯にラグビーに打ち込む」
ラグビーフィールドに戻るアマナキ・レレィ・マフィ(撮影:阿部典子)
 今年7月にニュージーランドで暴行事件を起こし、謹慎していたアマナキ・レレィ・マフィ(28歳)が、約4か月ぶりにラグビーの公式戦に復帰する。所属チームのNTTコミュニケーションズシャイニングアークスが11月22日、「これまでの話し合いの経過やアマナキ選手の深い反省の意、ならびにアスリートとしての今後の可能性等を総合的に勘案した結果、公式戦への出場機会は与えるべきと考え、2018年11月24日から公式戦へ出場させることとします」と発表した。
 マフィは、大阪・キンチョウスタジアムでおこなわれるカップ戦の第3節、サントリーサンゴリアス戦にNO8で先発する予定。
 日本代表として22キャップを重ね、来年のワールドカップへ向けて重要な戦力と考えられているマフィは、今年7月14日、スーパーラグビー期間中に在籍していたレベルズ(オーストラリア)の最終戦後、チームメイトのロペティ・ティマニとともに、試合開催地だったダニーデンにあるマフィの兄の自宅へ飲みに行き、やがて口論となり、暴力をふるったといわれている。オーストラリアのメディアによれば、マフィの妹(または姉)の前で下品な言葉を発したティマニに対して腹を立て、殴ったという。マフィは警察に一時身柄を拘束された。そして、「死ぬかもしれないと思った」というティマニの腫れあがった顔が新聞等に掲載され、大きな騒動となった。
 マフィは裁判にかけられ、司法の判断が出るまで日本国内での活動を自粛する予定だったが、今もなお刑事手続きが継続していることから、本人の反省の度合いや今後の行動変革に関する覚悟等を慎重に見極めてきたというシャイニングアークスは、「まだ相当期間にわたって(刑事手続きが)継続されることが予想されることをふまえ、会社としての最終的な処分内容は、司法判断をもって決定していく考えでありますが、これまでの話し合いの経過やアマナキ選手の深い反省の意、ならびにアスリートとしての今後の可能性等を総合的に勘案した結果、公式戦への出場機会は与えるべきと考え」、今週土曜日のサントリー戦に出場させることとした。
 マフィ本人はチームを通じて次のようにコメントしている。
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『ニュージーランドでの事件についてのご報告とお詫び』
この度、私、アマナキ・レレィ・マフィがニュージーランドにおいて起こした事件について、みなさまに経過をご報告させていただきます。
すでに報道されておりますとおり、私は、今年の7月に、スーパーラグビー・レベルズのチームメイトであった選手とトラブルとなり、その件で、現在、ニュージーランドにおいて刑事手続きが進行中です。同チームメイトは、トンガ出身の同胞でもあり、このようなことになったことは大変残念に思っていますが、私は私なりに誠意を尽くして、私の担当の弁護士と協議の上、私の言い分を刑事手続きにおいて聞いていただいている最中です。
これまでの間、本件を早期に解決して、みなさまに明確な形でご報告をした上で、チームに復帰できるようにするために、公式戦への出場を自粛した上で、同チームメイト側の方とお話し合いをするなど、刑事手続きが早期に終わるよう最大限努力してまいりました。しかしながら現時点で早期解決への見通しは立っておらず、まだ当面、刑事手続きが続く見込みであるため、チームと今後のことについて話し合いました。
その結果、本日以降の公式戦への出場の許可をいただくことになりました。
私個人の事情により、チームの活動に参加できない事態を招いたこと、その結果、さまざまな関係者のみなさま、そして応援して下さっているファンのみなさまに多大なるご迷惑をおかけしましたことを、心からお詫び申し上げます。
今、私ができることは、みなさまにご迷惑をおかけした分を取り返すべく、真摯にラグビーに打ち込むこと、そして、このような事態によってみなさまの期待を裏切ることがないよう、これまで以上に努力、精進しつづけることであると考えています。
今後、そうした私の姿勢を見ていただくことによって、みなさまからの信頼を取り戻し、そしてみなさまの期待に応えられるよう、より一層の努力をしていきたいと考えております。
この度は、ご迷惑をおかけし、本当に申し訳ございませんでした。
2018年11月22日
NTTコミュニケーションズ シャイニングアークス
アマナキ・レレィ・マフィ

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問題解決、信頼回復、そして日本代表復帰も期待される(撮影:Hiroaki.UENO)

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