国内 2018.11.05

第98回全国高校ラグビー大会東京都第1地区予選 決勝進出は久我山と早実

第98回全国高校ラグビー大会東京都第1地区予選 決勝進出は久我山と早実
久我山HO中川がモールからトライを奪う(撮影:見明亨徳)

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大東一、久我山陣に入り3トライ返す(撮影:見明亨徳)

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早実NO8相良主将は3トライでチームを牽引(撮影:見明亨徳)

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成蹊は早実にゼロ封された(撮影:見明亨徳)
 2018年度「第98回全国高校ラグビー大会」の東京都予選・第1地区準決勝が11月4日、帝京大グラウンドでおこなわれた。
 2年連続出場を目指す國學院久我山高が、大東大一高(第79回大会以来19年ぶりの出場を目指す)を後半7トライ計10トライで突き放し64-17、第19回大会以来82年ぶりの出場を目指す早稲田実業高は成蹊高(第85回大会以来13年ぶりの出場を目指す)をこちらも10トライ64-0でゼロ封し、11月11日の決勝戦へ進んだ。
■久我山は後半7トライ猛攻もディフェンスを修正へ
 試合は前半キックオフから大東大一高が國學院久我山陣へ入る。2分にFB堀井雄登がPGを決めて先制した。
 しかし久我山もすぐに反撃する。6分、FB杉本大雅が大東陣ラインアウトから出たボールを受け左中間へ逆転トライを奪った。さらにラインアウト→モールでPR米澤結人、HO中川築がファイブポインターとなった。前半を19-3で終わる。
 後半も15分間で3トライを追加し、40-3と試合を決定づけた。ようやく大東も17分に久我山陣スクラムを得るとトライ、ゴール成功で7点を返す。26分もスクラム起点でトライを奪った。しかし久我山は大東トライをはさんで4トライし、64-17で花園へ王手をかけた。
 久我山の槇瑛人主将(WTB)は「きょうはシンプルに戦うプランで、その通りになった。大東にディフェンスの裏を狙われた場面があった。早実もそこを突いてくると思うので修正したい」と課題を見つけた。土屋謙太郎監督も「セットプレーが安定してアタックは良かった」と選手をほめた。
■早実、「調子は上向いてきた」。自信深める。三度目の正直で全国へ
 第2試合は早稲田実業高が前半から15人が躍動し、成蹊高を一蹴した。
 1分、最初のアタックで主将のNO8相良昌彦が右中間へボールを運びトライ、ゴールキックもFB小泉怜史が左足で蹴り込み、7点を先制。
 相良は12分に2本目のトライを自ら決めると、18分にはゴール前へ突破しWTB今駒有喜へラストパスを送った。前半を31-0で折り返すと、後半2分に相良が成蹊ゴール前5メートルのラインアウトからボールを持ちだし、ハットトリックトライを奪う。その後も次々に早実ランナーが成蹊ディフェンス網を突き破った。
 「シャットアウトを目標にして臨んだ。完勝」(相良)の言葉通り64-0でゼロ封。先週の準々決勝で兄弟校、早稲田学院高を破った成蹊にインゴールを割らせなかった。
 相良の父親は早大監督の相良南海夫さん。学院に勝利した成蹊相手、息子に「大丈夫か?」と声をかけた。「チームの状態は上向きです。雰囲気もいい」と82年ぶり6度目の聖地を目指す。相手は久我山、両校は今年1月の都新人大会準決勝、春季大会準決勝で対戦し、久我山が64-21、41-21で勝っている。早実の大谷寛ヘッドコーチは「試合の入りを意識してトライを奪えた。ラインオフサイドの同じ反則を繰り返していた。治して、決勝はチャレンジャーで臨む」。過去2大会連続、決勝で敗退。三度目の正直としたい。
(文:見明亨徳)

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