各国代表 2018.10.07

オールブラックスが南アで雪辱! ラスト5分で12点差逆転、劇的勝利!

オールブラックスが南アで雪辱! ラスト5分で12点差逆転、劇的勝利!
試合終了間際に同点トライを決めたアーディー・サヴェアをネイサン・ハリス(16番)らが称える
(Photo: Getty Images)
 ニュージーランド代表“オールブラックス”が、地元のウェリントンで味わわされた屈辱を敵地プレトリアで晴らした。互いに認め合うライバルとの再戦は死闘となり、ラスト5分で、12点差をひっくり返しての劇的な逆転勝利。すでにラグビーチャンピオンシップ(南半球4か国対抗戦)3連覇を決めていたオールブラックスだが、第4節で敗れていた南アフリカ代表“スプリングボックス”にリベンジすることを最後のミッションとし、10月6日、ロフタス・ヴァースフェルドに乗り込み、32−30で制した。
 前半は6−6。それでも、序盤から主導権を握っていたのは南アで、テリトリー、ボールの支配率はともに約7割と優勢だった。
 南アの勢いはハーフタイムをはさんでも止まらず、後半早々、最初のトライが生まれ、グリーン&ゴールドのレプリカジャージーを着たファンが沸いた。43分(後半3分)過ぎ、FBヴィリー・ルルーの好走後、すばやいリサイクルでテンポよくつなぎ、CTBジェシー・クリエルが防御網を破ってインゴールに押さえた。
 この日、ゴールキック成功率100%だったSOハンドレ・ポラードは、前半に続いて、48分にも50メートル超のPGを決め、着実に得点を重ねる。
 そして52分には、キャプテンのFLシヤ・コリシがタックラーを弾きとばして黒い壁に穴を開け、オフロードパスをもらったCTBダミアン・デアリエンディがゴールに持ち込み、南アのリードは17点となった。
 その2分後、ニュージーランドは走力あるHOコーディー・テイラーが突破し、サポートしたSHアーロン・スミスがトライを挙げるも、流れは変わらず。南アは59分、ゴール前左のスクラムから攻めたて、右へ展開してWTBチェスリン・コルビがディフェンダーのプレッシャーを受けながらもゴールラインに押さえ、トライが認められた。
 13−30とされたニュージーランド。南アのしぶとい守りに手を焼いていた。しかし、執念を燃やす。62分、敵陣深くに入り、ラインアウトからのドライビングモールは止められたが、すばやくボールを動かして、WTBリーコ・イオアネが左隅にフィニッシュ。12点差となった。
 時計は進み、王者は窮地に追い込まれるも、13フェイズを重ねた75分、LOスコット・バレットがインゴールに突っ込み、コンバージョンも決まって5点差に詰めた。
 そして77分、ニュージーランドは、自陣のブレイクダンでFLアーディー・サヴェアが絡んで相手の反則を引き出し、SOリッチー・モウンガのロングキックにより敵陣深くでのラインアウトチャンスを迎えた。モールを組んで前進した黒衣軍に対し、グリーンジャージーの男たちは故意に崩す反則を犯してしまう。ニュージーランドはアドバンテージをもらって攻め続け、FWがピック&ゴーを繰り返し、79分、FLサヴェアがインゴールにねじ込み、土壇場で追いついた。そして、モウンガが落ち着いてコンバージョンキックを成功。直後、試合終了の笛が鳴り、オールブラックスが歓喜の抱擁を交わしたのだった。
 大仕事をやり遂げた世界ランキング1位の最強軍団は、しばし休みをとったあと、今月、日本にやって来る。10月27日に横浜の日産スタジアムでオーストラリア代表とブレディスローカップ第3戦を戦い、11月3日には東京・味の素スタジアムで日本代表と対戦する。

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オールブラックス、ハッピーエンド。(Photo: Getty Images)

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