国内 2018.08.31

悔しい時間も無駄にしない。キヤノン東恩納「当たり前」の徹底で活躍したい。

悔しい時間も無駄にしない。キヤノン東恩納「当たり前」の徹底で活躍したい。
キヤノンイーグルス4年目の東恩納寛太。日本代表4キャップ保持者(撮影:松本かおり)
 国内最高峰トップリーグが8月31日に始まる。前年度10位のキヤノンにとっての今季初戦、背番号1は東恩納寛太がつける。2016年春には若手中心の日本代表に加わっていた身長178センチ、体重119キロのPRは、こう前を向く。
「去年は試合に出られる機会が少なく悔しい思いをしていましたが、出られない間に自分の足りない部分に気付けた。ディフェンスが課題だったので、そこを意識して取り組みました。そして、今年は春から試合に出させてもらっている。去年は、無駄ではなかったと思います」
 その言葉通り、一昨季の怪我の影響で昨季はわずか3試合の出場に終わっていて、全て途中出場だった。しかし、雌伏期間をフル活用したようだ。
 沖縄・名護高を経て加わった帝京大では大学選手権6連覇と同時に、日本選手権でのトップリーグ勢撃破を経験。ここで培われた王者としての矜持が、勝利に直結しにくい感情を排しているのだろうか。今季からチームはアリスター・クッツェー新ヘッドコーチを招いて新体制を敷くが、東恩納はその変化も真摯に受け止めた。
「体制は変わりましたが、監督の示すラグビーに対して自分がどれだけもっていける(適応する)か(が大事)で、PRに求められることは一緒だと思います。スクラム、ワークレート、タックル、オーバー。当たり前のことなのですが、こういう基本をしっかりとやっていくことで試合に出ていけるのかなと思います」
 今年まで約2年間、南アフリカ代表で指揮を執ったクッツェー ヘッドコーチの人物像を聞かれると、「気さくでおもしろく、いい監督だなと思います。ミーティングは長く、グラウンド内外でよくしゃべります」と東恩納。対話を進めている。
 特にチーム内で重視される防御で貢献し、「怪我からの完全復活」に留まらぬ大きなジャンプアップを果たしたい。
(文:向 風見也)
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