ワールドカップ
2018.08.29
W杯への日本代表第二次候補 2015年大会経験の山下、早大の齋藤など追加
会見をおこなった男子15人制日本代表の薫田真広強化委員長(撮影:BBM)
日本ラグビー協会は8月29日、来年秋に日本で開催されるラグビーワールドカップ2019へ向けた日本代表の候補選手、第二次トレーニングスコッド47人(FW:25、BK:22)を発表した。
今年5月に発表されていた第一次トレーニングスコッドに名前がなかった選手で、今回新たに選ばれたのは10人。2015年のワールドカップに出場したPR山下裕史(神戸製鋼)、FL/NO8ツイ ヘンドリック(サントリー)、WTB藤田慶和(パナソニック)が呼ばれ、ジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチ体制下で2016年に代表デビューしたPR山本幸輝(ヤマハ発動機)、HO日野剛志(ヤマハ発動機)、WTBロトアヘア アマナキ大洋(リコー)も招集された。そして、唯一の大学生であるSH齋藤直人(早稲田大3年)、ノンキャップのWTB石井魁(NTTコム)、FBヘンリー ジェイミー(トヨタ自動車)にもチャンスがめぐり、南アフリカから来日3年目のCTBシェーン・ゲイツ(NTTコム)も候補となった。
今後追加の可能性もあり、あくまで2019年のワールドカップを見据えた強化と選考を目的としたもの。外国出身選手で、現時点では日本代表を有さない選手も含んでいる。
発表にあたっては、都内・日本協会にて、薫田真広・日本代表強化委員長が会見をおこなった。同氏の会見概要は下記の通り。
■今回の選考の参考基準は2つ。スーパーラグビーでのパフォーマンスと、各トップリーグ(TL)クラブでおこなったフィットネステストの結果。
■テストをおこなった対象はTL選手50名あまりで、テスト数値そのものが選考基準となったのではない。代表強化スタッフがスコッドに入れてプレーを見たいと考えた選手について、代表へのモチベーションやコンディショニングを確かめる意味でおこなった。テストは、代表のS&Cコーチが、8月下旬に各クラブを巡回して実施、選手とは1対1の面談もおこなった。
■かねてジョセフ ヘッドコーチからは「年に4回おこなうフィットネステストを踏まえ、トレーニングメンバーを選びたい」という希望があった。今回は「スーパーラグビー終了時に二次メンバーを」という意図と重ねてこの発表タイミングとなった。
■第一次トレーニングスコッドからはアマナキ・レレイ・マフィら3選手が外れた。マフィは、スーパーラグビー試合後の暴力行為に対する処分が明らかになってから、再び、選考について検討される見込み。
■この二次メンバーへの追加選手は、TL第3節終了後の9月17日に発表され、その後、日本代表は秋のテストシリーズ(11月3日 vs NZ代表など)に向かう。TL序盤は特に、現スコッド以外から日本代表を目指す選手にとっては、大きなトライアルとなる。
■海外出身選手については、2019年日本代表資格が取れるかどうか、厳重な手続きと確認を進めている。
<日本代表 第二次ラグビーワールドカップトレーニングスコッド>
【PR】
浅原 拓真(東芝ブレイブルーパス/12 caps)
稲垣 啓太(パナソニック ワイルドナイツ/22 caps)
具 智元(ホンダヒート/5 caps)
ヴァル アサエリ愛(パナソニック ワイルドナイツ/3 caps)
三上 正貴(東芝ブレイブルーパス/33 caps)
山下 裕史(神戸製鋼コベルコスティーラーズ/49 caps)
山本 幸輝(ヤマハ発動機ジュビロ/5 caps)
【HO】
坂手 淳史(パナソニック ワイルドナイツ/10 caps)
庭井 祐輔(キヤノンイーグルス/6 caps)
日野 剛志(ヤマハ発動機ジュビロ/4 caps)
堀江 翔太(パナソニック ワイルドナイツ/58 caps)
【LO】
アニセ サムエラ(キヤノンイーグルス/10 caps)
グラント・ハッティング(神戸製鋼コベルコスティーラーズ/南ア出身) ※
ヴィンピー・ファンデルヴァルト(NTTドコモレッドハリケーンズ/6 caps)
ヘル ウヴェ(ヤマハ発動機ジュビロ/9 caps)
真壁 伸弥(サントリーサンゴリアス/37 caps)
ジェームス・ムーア(宗像サニックスブルース/豪州出身) ※
【FL】
ベン・ガンター(パナソニック ワイルドナイツ/タイ出身) ※
徳永 祥尭(東芝ブレイブルーパス/10 caps)
西川 征克(サントリーサンゴリアス/1 cap)
ピーター“ラピース”・ラブスカフニ(クボタスピアーズ/南ア出身) ※
リーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス/56 caps)
【NO8】
ツイ ヘンドリック(サントリーサンゴリアス/40 caps)
布巻 峻介(パナソニック ワイルドナイツ/6 caps)
姫野 和樹(トヨタ自動車ヴェルブリッツ/6 caps)
【SH】
内田 啓介(パナソニック ワイルドナイツ/22 caps)
齋藤 直人(早稲田大学3年/―)
茂野 海人(トヨタ自動車ヴェルブリッツ/6 caps)
田中 史朗(パナソニック ワイルドナイツ/67 caps)
流 大(サントリーサンゴリアス/12 caps)
【SO】
田村 優(キヤノンイーグルス/51 caps)
松田 力也(パナソニック ワイルドナイツ/13 caps)
【CTB】
シェーン・ゲイツ(NTTコミュニケーションズシャイニングアークス/南ア出身) ※
立川 理道(クボタスピアーズ/55 caps)
シオネ・テアウパ(クボタスピアーズ/3 caps)
ウィリアム・トゥポウ(コカ・コーラレッドスパークス/3 caps)
中村 亮土(サントリーサンゴリアス/13 caps)
ラファエレ ティモシー(コカ・コーラレッドスパークス/11 caps)
【WTB】
石井 魁(NTTコミュニケーションズシャイニングアークス/―)
福岡 堅樹(パナソニック ワイルドナイツ/27 caps)
藤田 慶和(パナソニック ワイルドナイツ/31 caps)
山田 章仁(パナソニック ワイルドナイツ/24 caps)
レメキ ロマノ ラヴァ(ホンダヒート/8 caps)
ロトアヘア アマナキ 大洋(リコーブラックラムズ/7 caps)
【FB】
ヘンリー ジェイミー(トヨタ自動車ヴェルブリッツ/―)
野口 竜司(パナソニック ワイルドナイツ/13 caps)
松島 幸太朗(サントリーサンゴリアス/30 caps)
※ がついている選手は、現時点では日本代表資格を持っていないがラグビーワールドカップ2019日本大会までに資格を取得する選手
山下裕史(中央)。2015年のW杯を最後に代表の試合から離れていた(撮影:松本かおり)
ヘンリー ジェイミー。セブンズのスターは昨季トヨタで活躍した(撮影:松本かおり)