海外
2018.06.30
サンウルブズが初のシーズン3勝目! ブルズとの熱闘制しシンガポールで歓喜
4週間ぶりにスーパーラグビーが再開し、日本代表がつくった良い流れをサンウルブズが引き継いだ。6月30日、シンガポール・ナショナルスタジアムでブルズ(南アフリカ)と対戦し、42−37で逆転勝ち。スーパーラグビー参戦3年目のサンウルブズがセカンドホームのシンガポールで勝ったのは初めてで、1シーズン3勝も初の記録となった。
サンウルブズは先に主導権を握った。
前半2分、CTBマイケル・リトルがハーフウェイ中央から突破してチャンスとなり、つないで、SOヘイデン・パーカーがゴール左隅に飛び込み先制した。18分にはラインアウトからのサインプレーが決まり、NO8徳永祥尭、HOジャバ・ブレグバゼ、SH内田啓介とパスがつながってサンウルブズの背番号9がゴールへ駆け抜けた。ゴールキック成功率が97%を超えるパーカーは、難しい位置からのコンバージョンキックを2本連続で決め、14−0とする。
しかし、南ア・カンファレンス最下位ながらプレーオフ進出への可能性を残すブルズは22分、CTBジェシー・クリエルがキックチャージからトライを挙げ、流れを変えた。
27分には、サンウルブズのFBゲラード・ファンデンヒーファーが自陣深くでクイックスローインしたロングボールをブルズのCTBクリエルが確保し、連続トライ。14−14の同点となった。ファンデンヒーファーは最初の失点でも自身のプレーが相手のトライにつながっており、大きなミスが続いた。
さらに、38分にサンウルブズ主将のFLヴィリー・ブリッツが反則で10分間の退出を命じられ、数的有利となって敵陣でプレーし続けたブルズはハーフタイム前、ゲームキャプテンの南ア代表SOハンドレ・ポラードが中央に見つけたスペースを突破し、勝ち越した。
しかし、サンウルブズには粘りがあった。
後半早々、ブルズにPGで加点され、10点差とされたが、46分(後半6分)、ラインアウトからのアタックでWTBセミシ・マシレワが抜け、パスを受けたFBファンデンヒーファーがゴール左隅にフィニッシュ。パーカーの左足は正確で、21−24と点差を詰めた。
49分にブルズのPRコンラード・ファンフューレンにトライを奪われたが、サンウルブズはすぐに取り返す。52分、攻めるサンウルブズに対し、ブルズ選手がパスカットしかけたが、ボールはブリッツ主将につながり、ゴールに持ち込んだ。
60分にブルズがPGで加点し、28−34となったが、サンウルブズは64分、相手のノックオンでボールを奪い返し、自陣深くからカウンターを仕掛ける。チーム一体となってボールをつなぎ、CTBリトルがトライ。そして、パーカーがコンバージョンを決め、逆転した。
サンウルブズはディフエンスでも奮闘。70分に相手にPGでゲームをひっくり返されたが、トライを許さなかった粘り強さが逆転劇につながった。
そして75分、サンウルブズはラインアウトから攻め、途中出場のFLラーボニ・ウォーレンボスアヤコが力強くディフェンス中央を突破してゴールに持ち込み、再逆転。残り時間、一歩も引くことなく戦い切り、歓喜となった。
サンウルブズは今季残り2試合で、いずれもオーストラリアで戦う。次戦は7月7日にシドニーでワラターズと対戦することになっており、シンガポール遠征に参加しなかった日本代表選手たちも再合流する予定だ。
ヘイデン・パーカーはこの日もゴールキック成功率100%(6/6)。トライも挙げ勝利に貢献
(撮影:長岡洋幸)